
海外クラブでデビューした現役Jリーガー【写真:Getty Images】
日本サッカーにおけるキャリアの歩み方は多種多様だ。高校やJリーグクラブの下部組織、大学を経ずに、海外クラブでいきなりプロデビューを果たすケースも今や珍しくない。今回は、そうした経歴を経て「逆輸入」という形でJリーグに合流した現役Jリーガーを5人ピックアップし、紹介する。[5/5ページ]
GK:林彰洋(はやし・あきひろ)

ベガルタ仙台所属の林彰洋【写真:Getty Images】
生年月日:1987年5月7日
現所属クラブ:ベガルタ仙台
デビューしたクラブ:プリマス・アーガイル(イングランド)
百年構想リーグ戦成績:15試合11失点
【国内複数のJクラブからオファーを受けたが…】
林彰洋は、日本人GKにとって海外挑戦がまだ珍しかった時代に、単身で海を渡った選手だ。
流通経済大学に在学していた林は、アンダー世代の日本代表で活躍し、イビチャ・オシム体制のA代表候補合宿に名を連ねるほどの有望株だった。
国内複数のJクラブからオファーを受けながらも、林の気持ちは海外に大きく傾いていた。
そのため、同選手は2009年にセルビアで行われたユニバーシアードに出場したのち、日本へと帰国せず海外クラブの練習に複数参加。最終的にイングランド2部のプリマス・アーガイルへの移籍が実現した。
2009年当時、海外挑戦を果たした日本人GKはポーツマスへと渡った川口能活の名が上がる程度であり、同選手も海外で成功したとは言い難い。林は、まさに未開の地へと足を踏み入れたのである。
【年間MVPにベストイレブン】
もっとも、その道のりは想像以上に険しかった。プリマスでは出場機会が得られず、1年でベルギー3部のシャルルロワ=マルシェンヌへと加入。移籍先でも、出場は数試合ほどであり、最後はクラブの経営難からチームを離れ、清水エスパルス加入により日本に帰還している。
Jリーグでは心機一転、J1クラブの守護神として長年活躍。2013年にサガン鳥栖に加入すると、翌年にはシーズン中盤まで首位争いを繰り広げたクラブの堅守を支えるGKとして躍動している。キャリア初のリーグ戦全試合フル出場を果たし、チームの年間MVPに選ばれた。
2017年に完全移籍したFC東京でも公式戦142試合に出場。2019年にはJ屈指の優勝争いを演じたクラブの守護神として14回のクリーンシートを記録してベストイレブンに輝くなど、サポーターの胸に深く刻まれる活躍を見せた。
その後、2020年には右膝前十字靭帯損傷という大怪我にも見舞われたが、首都クラブの在籍期間で示したクオリティも揺るぎない。
39歳となった今でも、林はベガルタ仙台で正守護神としてゴールマウスに鍵をかける。国内外で酸いも甘いも経験してきたベテランは、久しぶりのJ1昇格を目指すみちのくのクラブにとって、必ず力になり続ける。
【著者プロフィール:編集部】
国内外のサッカーを専門に取材・執筆・企画する編集チーム。戦術分析、ニュース報道、コラム制作からデータリサーチまで、各分野のスペシャリストが在籍しており、欧州主要リーグ、サッカー日本代表、Jリーグはもちろん、女子サッカーや育成年代まで幅広いテーマをカバーする。現地取材で得たリアルや、データを活用したユニークなコンテンツなど、読者に“今、本当に知るべきサッカー情報”を届けることを使命とし、読者に寄り添い、サッカーをより深く、より立体的に楽しめるコンテンツづくりを目指している。
Xアカウント:@foot_ch
インスタグラムアカウント:foot_ch
【順位表】明治安田J1リーグ2026/27
【一覧】J1リーグ2026/27 試合日程・結果・放送・配信予定
「ファウルではないものに笛は吹かない」。Jリーグが目指すコンタクトプレーの基準とは
