代表の選抜監督ともなれば、手倉森監督のように、キャラクターも注目されるかもしれない。高畠勉氏とは、人柄的にはどうなのだろうか。サッカーライター・いしかわごう氏はこう語る。
「普段は物腰が柔らかく、とても丁寧な方ですね。選手からも記者からもツトさんの愛称で親しまれていました。ただ試合中に興奮すると、たまに関西弁が出るみたいです(笑)。
有名なエピソードは、体調不良で退任した関塚監督の後を引き継いだ2008年、監督代理という肩書きが取れて迎えた最初の試合(柏戦)でのハーフタイムですね。前半を終えてフロンターレが0-2でリードされていたのですが、ロッカールームで『なんで2-0やねん!』と選手達を関西弁で一喝したというものですね。
普段はやさしい方ですから、選手もビックリしたようで、そこから発奮した選手達が3点を奪って逆転したこともありました。
中村憲剛選手も『あれは監督の力で勝った試合』とまで言ったほどです。この試合での勝利から巻き返して、その年は最終的にシーズン2位ですから、あの一喝がターニングポイントだったとも言われています。だから、熱いときは熱い方なんだと思います。あと常に筋肉を鍛えているらしく、フロンターレのファン感では、ステージ上では選手に混じって肉体美を披露したこともありました(笑)」
いしかわごう氏はU-22選抜の就任が有力視されている高畠氏にこう期待を寄せている。
「どんなチームになるのかはわかりませんが、面白くはなると思います。僕自身も、ツトさんがフロンターレ以外で指揮を執ったら、どんなサッカーをするチームを作るのか、見てみたかったですから、もし就任すれば楽しみですね」
実は熱い高畠勉氏。報道では、既に打診を受けており、就任にも前向きに検討中だと言われていることから、正式発表される人も間近かもしれない。
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