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西野J、自ら0-1を選び決勝Tへ。“あの時間帯”の真相、選手たちの想いとは?【ロシアW杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

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日本代表は決勝トーナメント進出のために戦った【写真:Getty Images】

【日本 0-1 ポーランド ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節】

 日本代表は現地時間28日、ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節でポーランド代表と対戦し0-1で敗れた。だが試合後、選手たちには笑顔も見られた。本当に欲しいものを得たからだ。

 1点ビハインドで迎えた82分、西野朗監督は最後の交代カードに長谷部誠を選んだ。指揮官は試合後、「長谷部の投入がすべてのメッセージ」と振り返っている。0-1のままでいい、イエローカードをもらうなという監督からの指示を、キャプテンはピッチ上の仲間と共有した。そこから試合終了のホイッスルが鳴るまで、日本は自陣でのボール回しに終始した。

 コロンビアがセネガルをリードしていることはわかっており、H組もう一つの試合がそのまま終わることを信じつつ、日本もゲームが動くような振る舞いは控えた。そして、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を果たした。

「この世界は結果論なので。サッカーの世界ではいろんな議論があると思いますけど、真実は結果の中にしかない気がします」。こう語るのは長谷部だ。背番号17は終盤のやり方に批判的な意見が出ることを理解しつつ、優先順位の高いものを選んだ。

「もう勝つことというか、まずはグループリーグ突破するために試合しているわけだったので、そこはもう全然普通のことじゃないですか」

 過去2戦で“半端ない”活躍を見せてきた大迫勇也が言えば、本田圭佑は「素晴らしい采配やったなと。僕が監督でもこの采配はできなかった。本当に結果が全て」と西野監督の決断に敬意を表した。

「ただ(次の)ステージに上がれたという、救いはそこだけ」と西野監督は言っているが、その「救い」にはあまりに大きな価値がある。

 言うまでもないが、日本代表は負けるためにあの時間を生み出したのではない。指揮官の指示もあくまで決勝トーナメントを見据えての采配だった。そして、西野ジャパンは欲しいものを手にした。目先の勝利ではなく決勝トーナメント進出、もうしばらくワールドカップを戦う権利を取った。「結果的に僕らの夢が繋がっているので」という長友佑都の表現が、すべてを物語っている。

 結果がものを言う世界にあって、彼らは当然の判断を下したまでだった。

【了】

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