最大の反省点は前半の「噛み合わせ」
どんな試合でも敗因は1つではない。たった1つだけの理由で試合に負けるなどいうことはありえない。ただ、カタールとの決勝での最大の反省点は何かといえば、前半のマッチアップの不具合であることは衆目の一致するところだろう。
日本のフォーメーションは不変の4-4-2。対するカタールは3-5-1-1ともいうべき形だった。中盤中央部の人数が日本の2(柴崎岳、塩谷司)に対して、カタールは4である。サイドには日本がそれぞれ1人ずつの数的優位があるが、中盤中央部が完全な人数不足であるため、カタールがパスを回し始めるとボールの奪いどころを作れなかった。焦れて奪いにいこうとすればするほど、日本の守備ブロックにどんどん穴が開いてしまう状況になっていた。
この噛み合わせの悪さを修正する間もなく、12分にアルモエズ・アリに見事なオーバーヘッドキックから先制されてしまう。さらに27分にはアブデル・アシシ・ハティムに狙いすましたミドルを食らって0-2。その後も日本は何の修正もないままハーフタイムを迎えた。
34分にはペナルティーエリア内まで持ち込まれ、最後はハサン・アル・ハイドスのシュートがポストに当たっている。3点目を決められていたら、もうこの時点で試合が決まってしまうところだった。
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