「ユーティリティプレーヤーが多いのはチームの助けになっている」
指宿合宿中の酒井高徳の右ひざ負傷を皮切りに、キャプテン・長谷部誠の全身に張り、岡崎慎司の発熱、そして長友佑都の右ふくらはぎの張りと、ブラジルW杯初戦・コートジボルワールまで10日を切った日本代表は相次ぐ負傷・体調不良者が続出している。
左サイドバック要員が揃って離脱ということで、6日のザンビア戦は2日のコスタリカ戦同様、今野泰幸の出場が濃厚となった。
「ユーティリティプレーヤーが多いのはチームの助けになっている。各々が適正なポジションで100%のパフォーマンスを出してくれるが、7~8割の計算は他のところでも立つ」とザッケローニ監督はコメントしたが、左右のサイドバックやボランチをこなせる今野は本当にありがたい存在だろう。
「どんな役割でも与えられれば全力でこなすのが自分の仕事」と常日頃から口癖のように言う今野は指揮官の信頼と期待を前向きに受け止めているようだ。
ただ、センターバック争いは森重真人の台頭で厳しさを増している。
「森重も安定しているし、(吉田)麻也もいいプレーをしているから、すごく競争は難しくなってきているかなと。本音を言えばね。その時までのコンディションとプレー面のアピールと、それが全て上回った選手が試合に出られると思う。そういう気持ちで毎日過ごしています。
それに自分のやれることをやるしかないですからね。ドログバみたいな相手だとバチンバチンと跳ね返すのは難しいから、粘り強く体をくっつける時もあれば、あんまりくっつけすぎないでボールだけ突つくとか、そういうことを局面局面で考えながらやっていくしかない。
球際の部分も完璧にできているとは思わないけど、やり続けるしかない。とにかく何とか寄せて邪魔をし続けるしかないと思います」と彼は語気を強めた。