サッカークラブがプロリーグを戦う上で最も重要な要素のひとつが、潤沢な資金である。Jリーグの各チームも懐具合と相談しながら、日夜苛烈な競争を生き抜いている。今回は純資産を基準に、その金額が最も低いクラブをランキング形式で紹介する。※売上など金額のソースはJリーグが発表した「クラブ決算一覧」を参照。柏レイソルと湘南ベルマーレは3月決算のため除外、金額で並んだ場合は売上が低い方を上位とする。
1位:SC相模原
純資産(2024年度決算):-4億8900万円
売り上げ高:10億7400万円
当期純利益:3200万円
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元サッカー日本代表MF望月重良によって2008年に創設されたSC相模原が、今回のランキングで1位に入った。しかし、いわゆる“財政難”ではなく、同クラブの場合は約4億8900万円の債務超過も一時的な状態でしかない可能性がある。
2021年に大手IT企業のDeNAがクラブの株式19%を取得し、経営に参画。翌2022年には株式74.2%を追加取得し、SC相模原の運営会社「スポーツクラブ相模原」を連結子会社化した。それにより、同社はJリーグへ本格参入を果たした。
人気スマートフォンゲーム『Pokémon Trading Card Game Pocket』(ポケポケ)をクリーチャーズと共同開発するDeNAは、これまでにも様々なサービスを世に送り出してきた。日経によれば、2025年3月発表時点での同社の純資産は約2500億円。まったく無影響の出費ではないだろうが、5億円を即座に出せる経済規模だ。
その証左に、同クラブは新スタジアム構想にも積極的である。7月1日に公式サイトにて「Jリーグに『スタジアム整備計画』を提出しました」と報告し、神奈川県海老名市内に1.5万人以上の席数を満たす多目的スタジアムを想定していることが明かされた。
SC相模原は今季のリーグ戦で暫定14位に位置しているが、選手のカンフル剤になり得そうな財政基盤が整いつつある。
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