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サッカークラブがプロリーグを戦う上で最も重要な要素のひとつが、潤沢な資金である。Jリーグの各チームも懐具合と相談しながら、日夜苛烈な競争を生き抜いている。今回は純資産を基準に、その金額が最も低いクラブをランキング形式で紹介する。※売上など金額のソースはJリーグが発表した「クラブ決算一覧」を参照。柏レイソルと湘南ベルマーレは3月決算のため除外。金額で並んだ場合は売上が低い方を上位とする。
15位:テゲバジャーロ宮崎

【写真:Getty Images】
純資産(2024年度決算):4700万円
売り上げ高:5億1000万円
当期純利益:-3800万円
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テゲバジャーロ宮崎は、Jリーグ屈指の小規模クラブでありながら、近年着実に存在感を高めている。
2021シーズンにJ3へ参入し、1年目でいきなり3位に食い込んだものの、その後は難しい経営状況が続いていた。転機となったのが2023年12月。不動産会社「いちご」への経営権移行である。
この変革がクラブの財務体質を大きく変えた。2023年度の営業収入は2億1800万円だったが、2024年度には5億1500万円と大幅に増加。中でもスポンサー収入は、1億1000万円から3億6000万円へと跳ね上がった。
いちごは「サステナブルインフラ企業」を標榜し、地域貢献にも積極的だ。その姿勢に共感したスポンサーが多数参画している。今年4月に伊藤園とのトップパートナー契約を締結した際に、代表取締役会長の石原実氏は、「昨年、南九州エリアにある伊藤園グループの主要農家や飲料工場を訪問し、クラブの本拠地である地域に多大な貢献をされていると知りました」と、その提案の経緯を明かした。
ピッチ上では、2024シーズンは後半戦で10試合負けなしと快進撃を見せ、今シーズンはJ2昇格圏を視野に入れる好調ぶりを維持している。スタジアムでの観戦体験の向上にも取り組み始めており、入場料収入の伸びも今後の成長要因と期待される。
小さなクラブが挑む、大きな変革。その過程にあるテゲバジャーロ宮崎は、まさに「地域を味方につけて伸びるクラブ」と言えそうだ。