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「早めに3点目を取りにいくよりも…」黒田剛監督が今のFC町田ゼルビアの強さを語る。「優勝するためにここまでの連勝を刻んでいる」

text by 編集部 photo by Getty Images

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FC町田ゼルビア 黒田剛監督

【写真:Getty Images】

黒田剛監督がリーグ戦5戦連続完封勝利に思うこと

 FC町田ゼルビアは16日、明治安田J1リーグ第26節、ホームでセレッソ大阪と対戦し、3-0で勝利した。町田はクラブの連勝記録を7に伸ばし、公式戦は10連勝と勢いが止まらない。試合後の会見で黒田剛監督は「ひとつひとつの選手たちの頑張りや日常の練習の積み上げがゲームの中でしっかりと出てきていると改めて認識した」とゲームを振り返った。

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「J2でスタートしたときの6連勝からこの7つ目がおそらく鬼門になるだろうと、簡単に手に入れることのできない連勝記録で選手たちには緊張感や危機感も始終、意識しながらやること、修正と準備をトップスピードでやってこそ初めてクリーンシートがついてくること(を何回も言ってきた)。油断や緩みを排除して、きょうのゲームを迎えてくれたことにまずは感謝をしたい」

 町田はリーグ2番目の得点数を誇るセレッソを相手に完勝した。22分にナ・サンホが先制点を奪うと、42分には昌子源の縦パスを受けた林幸多郎が見事なターンから左足を振り抜き、追加点を奪う。79分には相馬勇紀のクロスに途中出場のオ・セフンが頭で合わせ、試合を決定づけた。

 町田は試合巧者だった。「早めに3点目を取りにいくよりも前回(ヴィッセル神戸戦)同様に2-0のスコアで給水タイムまで推移していくこと」を想定し、残り時間で交代メンバーを使い、さらにギアを上げていった。

「入ってくるメンバーがフィットする、クリーンシートを保ち続けるところをみんなが共有してアプローチできるところにすごく今の町田の強さというものがあるのではないかなと思います」

 これで町田は5戦連続の完封勝利となった。ピンチの場面では昌子らが体を張って守り、谷晃生がファインセーブをするなど、粘り強い守備をみせている。

「J2のときから掲げているコンセプトを彼らが素直に聞き入れてやり切って、良い準備と良い修正をし、隙を作らないことで前半戦にすごく多かったちょっとしたアクシデントみたいなものがかなり軽減されてきている」と話し、「勝利するための我々の方程式みたいなものを彼ら自身が達成感をもって認識できてきていることがすごく大きいポイント」と守備陣の好調の要因を分析した。

 7連勝で順位は4位に浮上、首位との勝ち点差は2となった。

「選手たちに強く言い続けてきたのは『ここまでの連勝はすべて忘れろ』ということ。本来であれば前半戦からいるべきところに、我々のベースから逸脱したようなプレーが多く横行してかなり取りこぼした試合もあった。借金を今の7連勝で取り返して、今まさにこれからが勝負だと、これからが頑張りどころ。首位争いをするためにではなくて、優勝するためにここまでの連勝を刻んでいると意識を変えていくことがすごく重要だと思う」

 黒田監督は決して現状に満足することなく、町田が優勝戦線で生き残っていくために何が必要なのか、自らに言い聞かせるように言葉に力を込めていた。

(取材・文:竹中愛美)
 

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【了】

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