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「もう失うものはない」横浜F・マリノス入り内定の関富貫太が描く青写真。「下からのチャレンジで今まで成り上がってきた」

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2028年から横浜F・マリノス加入内定の関富貫太

【写真:編集部】

関富貫太は「マリノスを代表できるような左サイドバック」を目指す

 横浜F・マリノスは22日、23日のFC町田ゼルビア戦に向けて前日練習を行った。21日に2028年からの加入とJFA・Jリーグ特別指定選手の認定が決まった桐蔭横浜大学のDF関富貫太がトレーニング後、取材に応じた。9月のU-20ワールドカップ出場も狙う逸材がプロの舞台での活躍を誓った。

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「強化部の方もタイプが似てるみたいだと言ってくれた。後釜じゃないんですけど、永戸(勝也)選手とは面識もないですし、もっとマリノスで活躍して、マリノスを代表できるような左サイドバックになりたいなと思います」

 今年6月までマリノスに在籍した永戸勝也と同じポジション、似たような風貌、練習着の背番号2など、期待を抱かせるには十分な要素を持った19歳は、類似点を問われ、そう答えた。

 神奈川県座間市出身の関富は現在、桐蔭横浜大学の2年生。今年春に行われたJFA/Jリーグポストユースマッチで関東大学選抜としてU-22 Jリーグ選抜と戦うと、夏にはロサンゼルスオリンピック世代中心のU-22日本代表に初めて招集された。

 大学2年生でマリノス内定を決めた経緯について、「元々は永戸選手が抜けてから自分に声をかけていただいたという形になる。4年生まで待ってもっといろんなクラブという選択肢もあった」と明かしたが、実際に練習に参加して今の自分に1番必要なものが何かを考えたという。

「海外でプレーするのが目標で、大学で過ごすよりもマリノスの海外を長年経験してきた宮市(亮)選手やユーリ(・アラウージョ)選手、ジョルディ(・クルークス)選手など、そういった選手の中で自分もやれるのが1番成長できるのかなと感じました」

 自身の特徴は「フィジカルだったりスピードだったり、対人の強さ」と話し、「Jリーグのトップクラスのウインガーにどれだけ通用するのかもやりたいです」と意気込む。

 大島秀夫監督は「左足のキックとフィジカル的な能力はものすごく高いし、練習に何回も来てくれて、吸収しようっていう姿勢だとか、吸収率みたいなところも高い。サッカーが純粋に好きっていうのが伝わってきますし、あとイケメン」と最後はおどけたが、関富の能力を買っている。

 技術や身体能力だけでなく、関富はプロとして大事な要素であるメンタリティも持っている。中学卒業後、セレクションで柏レイソルU-18へは進めなかったが、日本体育大学柏高校で努力を重ねた末、高校1年の終わりに柏レイソルU-18入りを果たすなど、着実にステップアップしてきた。

「どんどん下からのチャレンジで今まで成り上がってきた。またマリノスで環境が変わって一からのスタートになるんですけど、今までの経験やレイソルユースでも桐蔭横浜でも培ってきたものがあるので、もう失うものはない。こっからどんどんもっと上を目指してチャレンジしていきたいなと思ってます」

 加入は3年後とまだ先だが、大学所属のままJリーグに出場できる特別指定選手に認定されたことで、描いている青写真もそう遠くはないところまで来ている。

「このチーム状況で監督も大学生の自分を使うのは難しい決断にもなると思います。監督も自信を持って自分を使ってくれるぐらいにもっと成長して、実際に松村晃助選手のように大学生関係なく試合に出てる人もいるんで、まずはメンバー入りから掴み取って頑張っていきたいなと思ってます」

(取材・文:竹中愛美)

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【了】

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