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香川真司 8年前

もがく香川「そう甘くはないのでね」。不完全燃焼の62分間、厳しい現実にも前を向く

ブンデスリーガ第27節、ドルトムントはアウェイでアウクスブルクと対戦して3-1で勝利を挙げた。香川真司は先発したものの、62分と早い時間帯に交代を命じられた。後半戦以降、戦い方を変えたトーマス・トゥヘル監督を納得させるには至らず、苦しい状況が続いているが、本人はもがきながらも前を向く姿勢を示した。(取材、文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「距離感があんまり良くなかった」

香川
ドルトムントでもがく香川真司【写真:Getty Images】

 香川真司は、もがいている。2016年3月20日のブンデスリーガ第27節、ボルシア・ドルトムントはFCアウクスブルクとアウェイで戦う。先発の香川は2列目で、主にツー・シャドウを務めた。

 敵将ワインツィアルが「最初の40分はプランを上手く実行した」と手応えを感じたように、5-2-3で引いたアウクスブルクにBVBは手を焼いた。3-1-4-2でボールを回そうとするが、コンパクトな守備に苦しむ。

 香川は「距離感があんまり良くなかった。受けても不利な状況で、パスの回りが良くなかった」と振り返る。

 そして18分、先制を許す。左サイドへの一発のロングボールから、ゴール前に繋がれて、フィンボガソンに押し込まれた。0-1。

 内容も試合展開も悪い中、ドルトムントはじっくりと丹念にボールを回した。チャンスを掴もうとする。

 32分。エリアの手前で香川が、右サイドのピシュチェクに大きく展開する。ピシュチェクのクロスを、ラモスが頭で合わせる。左に外れる。

 41分。ムヒタリヤンの浮き球のパスに、エリア内でロイスがシュートを打つが、GKマニンガーにブロックされる。

 BVBは、根気強くゴールに迫った。

 そして45分。ムヒタリヤン、ロイス、シャヒンの3人で中央を崩す。最後はムヒタリヤンが左足で、繊細に押し込んだ。1-1。

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