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マンチェスターダービーに潜む“危険性”。似た者同士のモウリーニョとペップ、腐れ縁が導いた「監督対決」

現地時間10日、プレミアリーグ第4節でマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティによる“マンチェスター・ダービー”が早くも対決する。最大の注目は何といってもジョゼ・モウリーニョとペップ・グアルディオラによる「監督対決」だ。これまで何度も激突し、強い因縁を持つ似た者同士による大一番には、シーズンの今後を左右する危険性が潜んでいる。(取材・文:山中忍【ロンドン】)

text by 山中忍 photo by Getty Images

通算172回目のマンチェスター・ダービーは「超大物新監督対決」に

グアルディオラ
マンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督【写真:Getty Images】

 9月10日のユナイテッド対シティは、通算172回目のマンチェスター・ダービー。だが実際には、マンチェスターにおける「超大物新監督ダービー」第1弾と理解されている。言わずと知れた、ジョゼ・モウリーニョとペップ・グアルディオラの対決だ。

 両監督の他にも気になる要素はある。ユナイテッドでは、モウリーニョの下で出番がなかったマーカス・ラッシュフォードがベンチを出て決勝点を上げた前節ハル戦(1-0)で存在をアピール。前線の人選に嬉しい悩みかと思きや、指揮官が「9.5番」と見定めているウェイン・ルーニーは、スロバキア戦でのワールドカップ予選からMFとして90分間を終えて戻って来た。

 一方のシティでは、エースのセルヒオ・アグエロが前節ウェストハム戦(3-1)での肘打ちに対する後追い制裁で出場停止。ケビン・デ・ブライネかラヒーム・スターリングの「偽9番」起用もあり得る。守備面では、最終ラインのリーダーであるバンサン・コンパニの復帰が間に合うかもしれない。

 それでもやはり、主題は両軍新監督のプレミア初対決。その注目度たるや、筆者が住む西ロンドンにあるパブの『クイズ・ナイト』(週1回)で、「ユナイテッドとシティの新監督は、片方が過去16度の直接対決で圧倒的に優勢。その名前は?」という質問が含まれていたほどだ。

 答えは、7勝3敗6分の「ペップ・グアルディオラ」。但し当人は、前節を終えた時点で「まだ今季のユナイテッド戦は一度も観ていない」と語り、ダービーを特別視はしていない素振りを見せている。対するモウリーニョも、就任当初から「プレミアでは、シティ戦だけを意識していたら他クラブに足下をすくわれる」と発言していた。

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