ルーニーが絶賛する“シンジ”。マンU進化のためにエースは“香川の本格化”を渇望する

2013年11月12日(火)11時54分配信

シリーズ:フットボール母国の神髄
text by 森昌利 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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似た者同士の香川とルーニー

 そこで香川の重要性が浮上する。ルーニーが望む連携――狭いエリアで行う細かく正確なパス交換――ができる唯一の選手だろう。今のところ、ユナイテッド全体を見渡して、最前線でワンダーボーイとボールを渡し合えるテクニシャンは日本代表MFしかいない。

 こうしたルーニーの思いが計らずともこのインタビューで明かになった。つまり、ハットトリック達成直後に香川が発したイングランド代表FWへのラブコールは、決して一方通行の片思いではなかった。それどころか、相手も同じ思いを抱いていたのだ。

 確かに昨日のアーセナル戦では、香川をかわいがったファーガソン監督でさえ先発を見送っていたプレミア強豪との直接対決に初先発して、そこでは規律を重んじる戦いを強いられ、ルーニーとの華麗な連携は見られなかった。

 しかし、プレスがきつく、スペースがなかった試合で見せ場がなかった点はエジルも同じ。ところが、度々首をかしげ、「いつもと違う」といった素振りを見せたドイツ代表のプレーメーカーに対し、香川は左サイドでプレミア戦士らしいバトルを繰り広げて、序盤戦の天王山となった試合で、その1-0勝利に貢献した。

 伝え聞く話によると、香川は私生活でもサッカー漬けで、欧州各地の試合を録画して、くまなく見ているという。それはルーニーも同じだ。暇さえあれば欧州大陸のサッカーを研究し、遊びはプレーステーションの『FIFA』と子供時代からの友人達とのストリート・フットボール。まさにサッカー狂というしかない素顔がある。

 つまり、香川とルーニーは似た者同士。ユナイテッド内で真のサッカー狂にして図抜けたスキルを併せ持つ天才児同士なのだ。それではこのふたりが、本当の意味での連携をはじめるのはいつなのか。

 それは少なくてもモイーズが10月23日のソシエダ戦以来のペースで香川を起用し続けるという条件が付くが、僕はそう遠くない未来だと思っている。ずばり、年内にも、このふたりの連携がイングランドに強烈なインパクトを与える可能性はあると考えている。

【了】

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