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日本代表 10年前

「アザールのプレー分かっていた。総合力で勝てた」ベルギー戦の勝因を分析する内田。走力の重要性も再確認

オランダ戦で痛恨のミス。同点ゴールに絡むなど挽回はしたかったが、ベルギー戦ではまさかの出場なし。そんな中ではあるが、ベンチにいたことで冷静にチームを見ることができたようだ。勝利したベルギー戦で内田が感じた、代表に必要なこととは何か?

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

遠征中あまり取材に応じなかった内田

「シャルケでも鹿島でもそうだったけど、うまくいかないときはうまくいかない。どう打開すると言っても流れがくるまで我慢するしかない。そこらへんは戦術とか内容の問題じゃないし、今までもそうだった。勝って、はじめてチームのリズムができる」

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内田篤人は勝てないことへの苛立ちを誰よりも募らせた【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 10月のセルビア・ベラルーシ遠征で無得点2連敗を喫した後、内田篤人(シャルケ)は勝てないことへの苛立ちを誰よりも募らせた。常勝軍団・鹿島アントラーズや、常に勝利を求められるドイツの名門・シャルケでプレーしてきた彼は、日本代表の中で勝つことの重要性を最もよく知っている選手の1人と言っていい。その内田の言葉だけに重みが感じられた。

 ところが、11月オランダ・ベルギー2連戦の代表合宿に合流した内田は「メディアの質問にはあまり答えたくない」といつになくそっけない態度を見せた。

「勝利至上主義」とも取られかねない1ヵ月前の発言が大きなインパクトを与えたことを、本人も少なからず気にしていたのかもしれない。これまではどんな取材にも快く応じていた内田が「(質問は)2問だけ」と毎日言い続ける姿から、どこかしら違和感がうかがえた。

 こうした出来事があって、16日のオランダ戦に自然体で入れないところがあったのだろう。開始早々にファン・デル・ファールトに先制点を献上した時のミスは、クラブで好調を維持している内田には考えられないミスだった。

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