モイーズ監督は認めていないが――。香川トップ下起用がマンUの低迷を打破する理由

2014年01月14日(Tue)11時16分配信

シリーズ:フットボール母国の神髄
text by 森昌利 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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モイーズ監督は自らの選択を擁護

 試合後の会見では、日本人記者より先に、地元記者が香川とヤヌザイのポジション・チェンジについてたずねた。するとモイーズ監督は、「香川のプレーは後半良かったが、あのゴールは決めなければいけなかった」とそっけない答え。

 また、前半、効果的とはいえなかったヤヌザイのトップ下に関し、「アドナンは攻撃的な位置ならどこでもこなせる。サンダーランド戦で偶発的にトップ下に入ったが、思わぬ活躍を見せたので、この試合でどのくらいの創造性を見せるか試したかった」と発言。試合開始から香川をトップ下で使わなかった自分の決断を、自ら擁護するともとれるコメントを残した。

 さらには「シンジは代表でも左サイド。うちのトップ下は競争が激しいポジション」と語り、今後も香川をトップ下に固定する予定はないことも示唆した。

 もしかしたら、この発言は現在股の故障で療養中のルーニーに対し、「NO.10ポジションはお前のもの」と気づかったものだったのかも知れない。しかし、この試合の香川を見て、日本代表MFのトップ下としての適性を認めないわけにはいかないだろう。

 確かにエネルギッシュで神出鬼没なルーニーのトップ下は魅力がある。ところが、やはりイングランド代表FWも結局は「剛」のタイプ。香川のような柔らかな連携をチームに持ち込むまでには至らない。

 ファーガソン前監督はきっとこの香川の「柔らかさ、しなやかさ」をマンチェスター・ユナイテッドの強さ、激しさに混合したかったに違いない。

 その香川に関する偉大な前監督の意思が、この会見の発言からすると、残念ながらモイーズ監督には伝わっていないと感じる。

 スウォンジー戦で、サポーター、ベテランの同僚ボランチ、そして相手監督までが認めた香川の最適ポジション。有力選手獲得が難しい1月の移籍市場での補強もいいが、今季の創造性に欠けるユナイテッドのパフォーマンスを打破するためには、香川のトップ下起用が何よりも一番の特効薬となるのではないか。

【了】

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