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ブラジルの至宝、ネイマールはいかにしてサントスに才能を見出されたのか?

text by 田崎健太 photo by Kenzaburo Matsuoka

若い選手を起用することを恐れないのがクラブの伝統

 サントスの下部組織出身の選手は「メニーノス・ダ・ビーリャ」と呼ばれる。メニーノス・ダ・ビーリャとは、直訳すれば「街のガキども」となる。

 ネイマールのために13才以下のチームを作ることを認めたジットも52年から67年まで700試合以上サントスでプレーした名選手だった。

 ネイマールはフットサル時代から常に一つ上のカテゴリーでプレーしていた。自分よりもひとまわり身体の大きな選手とプレーすることでネイマールは足技を磨いたのだ。さらに、チームには「ガト(猫)」と呼ばれる年齢詐称した年上の選手が混じっていることもある。相手の15歳以下のチームには、ネイマールを潰すために32歳の選手が入っていたこともあった。

「ネイマールは16才からトップチームでプレーしているが、これはサントスでは珍しくない。私たちの時代もみんな若い選手だった。下部組織のサポートを得て、若い選手を適切な時期にトップチームに送り出す。

 サントスFCには若い選手を起用することを恐れない伝統がある。一時期のサンパウロFCを除けば、他のブラジルの大きなクラブにない文化だ」


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