サッカーからフィギュアスケートの世界へ。ソチ五輪を目指したイルハンの挑戦を追う

2014年02月14日(Fri)8時06分配信

text by いとうやまね photo Getty Images
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パートナーは五輪経験もあるスロバキア人

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フィギュアスケートで五輪を目指したイルハン【写真:Getty Images】

 イルハンは、度重なる怪我と、2007年に起こした交通事故の後遺症で、32歳でサッカー選手を引退した。その後、テレビのアイススケート番組『ブズダ・ダンス(Buzda Dans)』への出演依頼を受け、生まれて初めて氷の上に乗ることとなる。それが、フィギュアスケーターへの転身のきっかけになった。

 ブズダ・ダンスは、多くの国で企画放映されている『Dancing on Ice』という番組のトルコ版である。収録スタジオ内に作られた、小ぶりのアイスリンクの中で、アイスダンスを踊るというものだ。

 プロスケーター+芸能人という組み合わせで、一分ほどの曲を、各ペアが真面目に披露するのである。それをゲスト審査員6人が10点満点で採点する。衣装や照明はプロ仕様だ。各チームは、いくつかの演目の得点を競い、そのトータル得点でワンシーズンの優勝を決めるという流れになっている。トルコでは、かなりの人気番組だという。

 イルハンのパートナーは、出演オファーがあった時点で決まっていた。オリガ・ベシュテンディゴヴァという2002年ソルトレーク五輪にも出場した、スロバキアを代表するペアの選手だった。彼女は美しく、そして聡明だった。

 このアイススケート番組で、オリガ・イルハン組は、他者を大きく引き離して優勝してしまう。2人は、わずか4回しか練習していなかったにもかかわらずである。他のペアはといえば、6週間もレッスンに充てていたらしい。

 イルハンのジャンプは半回転がせいぜいだが、初めてというわりには、ターンに不安定さはなく、パートナーの体を頭の上まで持ち上げるリフティングも堂々としていた。2人の身長差が30センチ以上あったのも、有利に働いたのかもしれない。何より、イルハンの運動能力が他の男性芸能人に比べて、遥かに秀でていたのが最大の理由だ。

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