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日本代表 10年前

大迫勇也はザックに何を求められていたのか?「DFとボランチの距離を広げるために動き続けていた」

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Ryota Harada

「点を取り続けることでみんなが見てくれると思う」

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1860ミュンヘンで求められるのはゴール【写真:原田亮太】

 彼自身も強調した通り、ザックジャパンの1トップはバイタルエリアのスペースを空けて、2列目に陣取る岡崎、本田、香川というチーム最大の得点源にゴールを取らせるように仕向けることが大切だ。

 前線から相手を限定する守備も大きな仕事である。こうした黒子の働きをキッチリやってこそ、初めて試合に出られる。大迫は80分間ピッチに立って、その仕事の重要性を再認識したようだ。

 ただ、1860ミュンヘンに戻ればまた役割も変わってくる。外国人である彼にまず求められるのはゴールだ。

「チームに戻ってやるべきことは変わらないし、点を取り続けることでみんなが見てくれると思うから」と本人も言う。その言葉通り、ドイツへ戻って中1日で戦った3月7日のアーヘン戦で今季3点目をゲットし、強烈に存在をアピールした。

 この調子を保ち、所属クラブで結果を出し、前線でのプレーの幅を広げていけば、3ヶ月後のブラジルW杯ではきっと納得できる仕事ができるだろう。本大会まで期間は短いが、更なる変貌を遂げることができるか。

【了】

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