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日本代表 10年前

W杯で勝ち抜くためにどう戦うべきか? グループ3戦の展望から考察する日本代表のテーマ

text by 西部謙司 photo by Kenzaburo Matsuoka

強いがクセのないコートジボワール

W杯で勝ち抜くためにどう戦うべきか? グループ3戦の展望から考察する日本代表のテーマ
W杯は毎回そうだが、今回はとくに緒戦が勝負だ【写真:松岡健三郎】

 しかし、守備固めしないギリシャなら話は別だ。ギリシャは緒戦をコロンビアと戦っているから、コロンビアに負けると日本戦は勝ち点3をとりにくる。守備を固めてセットプレーとカウンターを狙うギリシャは極めて厄介だが、普通に攻めてくるならさほど難しい相手ではない。

 残りはコートジボワールしかないから、対戦順を選べるとしても緒戦はここだ。コートジボワールは強力だが、少なくとも戦いにくい相手ではない。

 W杯は毎回そうだが、今回はとくに緒戦が勝負だ。すべてといってもいいかもしれない。コートジボワールは技術が高く、きれいなサッカーをするという点でオランダと似ている。強いけれどもクセはない。どちらが主導権を握るかで一方的な展開になる可能性が高い。

 3戦とも日本が目指してきたやり方をそのままぶつければいいという点でも悪くないグループだと思う。コートジボワールとは、互いに相手の長所を潰しながらいかに自分たちのペースに引き込むかという主導権の奪い合い。

 ギリシャは基本的に日本が攻めてギリシャが守る形。コロンビアは相当な難敵だが、この試合で最悪勝ち点3が必要なら攻めるしかない。これまでの強化プランを変えずにいけそうだ。

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