香川・柿谷らの才能はなぜ磨かれたのか? 恩師クルピが語る育成論と日本サッカーの課題

2014年05月11日(Sun)7時43分配信

text by 沢田啓明 photo Kenzaburo Matsuoka
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Jクラブの育成組織の課題

――Jリーグのクラブの選手育成システムをどう評価していますか?

「どのクラブにもしっかりした練習施設があり、有能なスタッフがいる。そして、基本技術を徹底的に教え込むのが特徴だ。これは非常にいいことなのだが、ブラジルと比べると紅白戦や練習試合が少ない。もっと実戦的な練習を増やすべきだと思う。

 また、トップチームと下部組織の連携が不十分だ。ブラジルでは、U-20やU-17の選手がトップチームの練習に参加することが頻繁にあり、トップチームの監督が下部組織の選手を気に入ったら、年齢やプロ契約の有無とは無関係に引き上げる。

 しかし、日本では下部組織とトップチームが断絶していて、なかなか同じことができない。これは、すぐにでも改善すべき点だ」

――体格のハンディを克服するには、どうすればいいのでしょう?

「クラブの下部組織は、CB、CFなどサイズを必要とするポジションの選手を計画的に育てる必要がある。将来、大きくなりそうな骨格を持つ選手に適切な栄養を与え、大柄でありながら敏捷さ、テクニック、戦術眼を備えた選手を育成するんだ。これは、ブラジルのクラブでも盛んにやっている」

――ブラジルでは、相変わらず優れたタレントが次々と出現してきます。なぜでしょう?

「それは、ブラジルの膨大な数の少年が、『自分もロナウド、ロナウジーニョ、ネイマールのような選手になる』という『夢』を持つからだ。それは、『こうなったらいいな』というような曖昧な希望ではない。

『絶対にこうなるんだ』という強い意思に基づいた願望だ。また、広い国土のどこにでもプロのクラブがあり、下部組織があって、彼らの『夢』をかなえるための体制が整っている」

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