「未来を見通すことができる」。引退後、代理人に転身したジウマール。元ブラジル代表GKが語るクラッキの条件

プロアスリートとして成功する以上に難しいのが引退後のキャリア。そんな中、指導者の誘いを貰いながら敢えて代理人を務めている元ブラジル代表GK、ジウマール。元GKながら攻撃的な選手を発掘できる理由とは?

2014年05月26日(Mon)14時57分配信

text by 田崎健太 photo Sachiyuki Nishiyama , Asuka Kudo / Football Channel
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指導者、解説者の道は椅子取りゲーム。現役以上に難しい引退後のキャリア

 先日、拙著『球童 伊良部秀輝伝』(講談社)発売記念トークショーで、元ロッテ・マリーンズの投手、前田幸長さんと話をする機会があった。

 前田さんは現役時代と変わらない痩身で、真っ黒に日焼けをしていた。ぼくの視線を感じたのか、「焼けているでしょ。バッティングピッチャーで投げてますからね」と頬を撫でた。

 前田さんは少年野球チームを主宰しており、子どもたち相手に投げているのだという。元プロの前田さんの球に慣れていれば、同年代の投手は楽々打ち崩すことができるだろう。チームは全国でも屈指の強豪となっている。

 前田さんはマリーンズで故・伊良部さんの一年後輩に当たる。

「ラブさんは夢にも出てこないんです。ぼくが子どもたちに野球を教えたりして、野球に関わっているので、羨ましくて出てこれないのかなぁ」

 トークショーの最後で前田さんは冗談めかして言った。

 伊良部さんは現役引退後、酒などで問題を起こしたこともあり、野球から離れざるをえなかった。何より大好きだった野球と関われない辛さが、自殺の最大の原因だったとぼくは見ている。

 プロのアスリートとして成功するのは、ほんの一握りである。そして引退後、その競技と関わりながら幸福に過ごすことは更に難しい――。

 状況はサッカー選手も同じである。

 引退した選手たちは、指導者、解説者を目指す。ただ、その数は限られている。毎年、多くの選手が引退する中、椅子取りゲームのようである。

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