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ドイツ誌が見たW杯日本代表。本田・岡崎ら評価する一方でDFとFWを不安視。グループは2位争いの予想

text by 本田千尋 photo by Getty Images

日本の長所と短所をどう分析しているのか?

 またKicker誌のブラジルW杯特別号は、日本代表を紹介するページで、本田圭佑の写真とともに「Honda Motor(ホンダ・エンジン)」という見出しをつけた。続けて「ACミランのミッドフィールド・スターは日本の中央の固定点である。技術に優れたチームだが、ストライカーを欠いている。そして走るスタイルはブラジルの気候にあっては不利な点となるだろう」とする。

 本田のポジションと、ヨーロッパで名の通るホンダ車を掛けて「ホンダ・エンジン」という見出しが付いたようだ。そしてKickerも、絶対的なワントップの不在の点について触れている。

 記事では主に、チーム、戦術、長所、弱点の4項目に分けて日本代表を紹介する。チームの項目では、本田、長友、香川、そしてブンデスリーガでプレーする選手たちが紹介され、戦術の項目では、ザッケローニの攻撃スタイルと、起点となる選手として遠藤が紹介されるなどしている。

 長所の項目では、「攻撃的MFには卓越した集団が構成されている。中心であり要は本田である」とされ、「全ての選手はボール・テクニックに優れ、コンビネーションは安定し、攻撃のスタイルでは素早く切り替えることができる」と記されている。

弱点の項目では、「中央のディフェンスとフォワードに伝統的に問題がある」、「明らかに過去10年間、冷静なゴールゲッターを日本は探している」といったことが記された。

 SportBild誌、Kicker誌を見る限りでは、日本は一定の評価とともに、批評に値するチームとして紹介されている。もはや3連敗を喫しグループリーグを敗退するチームとは見なされていない。ドイツでは、日本は単なる出場国ではなく、「W杯を戦う国」と見なされるようになってきているようだ。

【了】

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