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【コートジボワール密着ルポ】意外に不便な豪華施設。ファンの数は日本キャンプ地の10分の1

text by 清水英斗 photo by Hideto Shimizu

山道のバス移動は大きな負担。選手のコンディションに悪影響を及ぼす可能性も

【コートジボワール密着ルポ】意外に不便な豪華施設。ファンの数は日本キャンプ地の10分の1
中心地には両国の文化交流を行う展示ブースが見られる【写真:清水英斗】

 すでに完成しているこちらを選んでいればと思うところもあったが、実際にこの地を訪れてみると、数字的な距離以上に山道を揺られながらバス移動することの負担は思ったよりも大きい。

 空港からの移動に毎回この山道を使うのなら、試合を重ねるごとに選手のコンディションに悪影響を及ぼす可能性は否定できない。これは来てみなければわからないことだった。

 温泉地としても有名なアグアス・デ・リンドイアの町は、コートジボワール代表を迎えて盛り上がっている。町の至るところにコートジボワールの国旗が飾られ、中心地には両国の文化交流を行う展示ブースが見られる。

 6日夜にキャンプ地に到着したコートジボワール代表は、7日の初練習では1時間弱の軽いランニングでコンディション調整。

 そして8日は、冒頭15分のトレーニングをアグアス・デ・リンドイアの住民に向けて一般公開。オスカル・インには約500人のファンと、30人の報道陣が詰めかけた。

 5000人以上が訪れた日本代表の公開トレーニングに比べると、その規模は十分の一程度だが、2万人という町の規模を考えると、関心はかなり高い。

 現地のタクシー運転手からは、「今大会でおれたちが一番応援するのは、もちろんブラジル。二番目はコートジボワールだ。日本は……その次」とアウェーの洗礼を受けた。

 なんと現地のファンの中には、生まれてくる娘に「ドログバディーニャ」と名前を付けた者までいるというから驚きだ。ヤヤ・トゥーレやジェルビーニョなど、欧州トップクラブで実績を残す選手は多いが、やはりドログバの人気は別格のようだ。

 リンドイアの水をたっぷり浴びたエレファンツが、どんな試合を見せるのか。これから日本戦までの数日に渡り、現地レポートをお送りする。

【了】

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