メッシは苦戦の要因にあらず。走行距離平均わずか8.25kmもチーム救う活躍。“走らない”ではなく“走らなくて良い選手”

スイスとの決勝トーナメント1回戦において、延長後半13分にディマリアの決勝点をアシストして4戦連続マン・オブ・ザ・マッチに輝いたメッシ。今大会、チームを救う活躍を見せ続けているが、スタッツを見ると走行距離が圧倒的に少ないことが分かった。

2014年07月04日(Fri)10時00分配信

text by 海老沢純一 photo Getty Images
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“時代遅れ”とも言えるパフォーマンスを続けるメッシ

メッシは苦戦の要因にあらず。走行距離平均わずか8.25kmもチーム救う活躍。“走らない”ではなく“走らなくて良い選手”
アルゼンチン代表のキャプテンを務めるリオネル・メッシ【写真:Getty Images】

 近年のサッカー界では、試合への貢献度として走行距離が大きな意味を持っている。監督によっては「走れない選手はいらない」という哲学を持つ人物も少なくなく、実際に素晴らしいテクニックを持ちながら90分間走り続ける選手も多く存在し、その評価を一層高めている。

 そんな現代で“時代遅れ”とも言えるパフォーマンスを続ける選手がいる。リオネル・メッシだ。

 アルゼンチン代表のキャプテンを務めるメッシは、スイスとのラウンド16において延長後半13分、ピッチ中央をドリブルで突破し、アンヘル・ディマリアに見事なパスを通して決勝ゴールをアシスト。マン・オブ・ザ・マッチに選出された。

 確かに、あの突破がなければディマリアのゴールは生まれなかったはずだし、あの得点がなければPK戦に突入していたことは間違いなかっただろう。メッシのマン・オブ・ザ・マッチに異議を唱えるものはいないはずだ。

 しかし、FIFAが提供するスタッツを見てみると、あるいは異議を唱える人物もいるかもしれない。メッシは、延長前後半30分を含めた120分をフルで戦いながら、両チームフル出場選手中最低の10.7kmしか走っていないのだ。

 得点を決めたディマリアが12.6km、スイス代表MFジェルダン・シャキリが両チーム最高の14.6kmを走ったことからも、メッシの走行距離がいかに少ないかが分かる。

 しかもメッシは、この試合に限らず今大会出場4試合で総走行距離33km、平均8.25kmしか走っていない。90分で終わるグループリーグ3試合では一度も10kmを超えなかった。

 ブラジル代表FWネイマールが4試合平均10.2km、ラウンド16で延長戦を戦っていないオランダ代表FWアリエン・ロッベンが同10.7kmを記録しているだけに、後半18分に退いたグループリーグ最終戦ナイジェリア戦を差し引いても圧倒的に少ないものだ。

 それでも彼はグループリーグ3試合全てで得点し、ラウンド16では見事なアシストを決めて4戦連続マン・オブ・ザ・マッチに選出されているのだ。

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