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「チームと共に歴史を作りたい」。批判一転、3位決定戦に意気込むファン・ハール監督。オランダ史上初の“無敗”なるか

text by 中田徹 photo by Getty Images

「一つの夢は過ぎ去った。しかし、今日は少しばかり良くなったようだ」

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ルイス・ファン・ハール監督【写真:Getty Images】

「『W杯の7試合で負け知らず。ああ、それは確かに何かだ。そうたやすいものではない。だから我々が歴史を記す事になるのだ。我々はアルゼンチンに敗れた訳ではない。ただPK戦で相手より劣っていただけだ』

 ファン・ハール監督はそれが難しい仕事である事を分かっている。オランイェはブラジルより休みが少ない、中2日で試合をしないといけないのだ。

『一つの夢は過ぎ去った。我々は今なお、悲しんでいる。我々には一つの目標があった。我々はW杯でチャンピオンになりたかったのだ。それに失敗し、みんなの心に痛んでいる。そのことは私も彼らを見て感じている。しかし、今日は少しばかり良くなったようだ』」

 記者会見では、1995年のトヨタカップでアヤックスを率いた際、フェリポンが監督を務めたグレミオ戦での思い出を語っている。

「あの時、アヤックスは運良く勝つ事が出来たが、グレミオの方がずっと良かった。その時のスコラーリ監督との経験から、私はそれほど芳しく感じてない。というのも、私は常に美しいフットボールで勝とうと試みているからだ。

 しかし、アヤックスはPK戦で勝った。あの年、アヤックスは負け知らずだった。そして0-0の引き分けは我々にとって十分な結果ではなかった。W杯の決勝では常に最高に美しいサッカーで戦いたいもの。しかし、アヤックスはあの時のグレミオ戦でそれが出来なかった。それはスコラーリ監督の手腕が素晴らしかったから」

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