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未曾有の土砂災害にサッカー界は早くも支援を開始。石橋竜史市議に聞く、広島市の現状と今後求められること

text by 澤山大輔 photo by Daisuke Sawayama

1枚の現場写真も撮れなかった理由

「何から書き綴ればいいのか?」

それだけ、混沌とした中を、夢中で走ったココ数日間でありますが。
この度の様な大規模災害の際に、「議会」では?
議会にしか出来ない、議会にしか務まらない「役割」があり。
各々が、各々の立場で。
各々が課せられた役割を最優先に全うするが、大事。
例えば、私などは。
議会として、議員として出来る事があれば。
また、いち市民として出来る事もある。
ゆえ、幾つもの予定、業務はあれど。
可能な限り、現地へ出向く日々。
無論、「各所の復旧作業のお手伝い」に留まらず。
一般市民から対策本部へ連絡がつき難い状態などもあったので。
市民からの伝達(要望)事項を行政へ届けるべく。
現場と区役所との間を往復したり。
各所の現況を把握すべく、ヒアリングを行なったり。
交通の妨げにならぬよう、自転車で物資の配送を手伝ったり、etc。
重ねて、各方面から「こうした手助け、手伝いをしたい」等々。
有り難きかな、幾つも“善意の申し出”を頂戴するので。
それが可能か?否か?と検討しながら、何とか実らせるべく。
現在も、色々と調整を図らせて頂ている次第。

顧みれば、災害の発生した直後の話。
現地に住む友人より、「とにかく大変な事になっている!」
との一報を受け、直ぐに現地へ飛び、あらゆるエリアへ足を延ばしました。
さすれば、現地は救助・救援も「初動」の段階であり。
最も被害の大きかった現場では。
収容を待つ複数人のご遺体が。
風雨を避けた民家の一角に、安置されている状態。
中でも、土石流に襲われた、ある年配者のご遺体を。
ご存命であった、同世代の友人らしき人物が。
未だ、山肌から溢れ出る水をバケツで汲んで来ては。
穏かに、丁寧に。
ご遺体についた泥を拭き取ってあげている姿を目の当たりにし。
言葉を失いました。

なので、私は毎日、現場へ作業着で足を踏み入れておりますけども。
どうしても、携帯なりカメラを構える気分にはなれず。
今日現在まで、1枚の現場写真も撮っておりません。
(間違っても写真を撮影されている方々を非難しているのではありません)
しかしながら、改めて。
「人」とは、かくも温かくあり。
現地では、ご近所同士が力を合わせ。
また、消防、警察、自衛隊にボランティアと。
各方面から沢山の方々が集って下さり、その力を「結集」させ。
行方不明者の発見や街の復旧に全力を尽くして下さっている。
私ごときも引き続き。
浮つくでなく、地に足をつけ、私が、私の立場にて果たせる事に。
シッカリと取り組んで参る所存です。

(以上、原文ママ)

【了】

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