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未曾有の土砂災害にサッカー界は早くも支援を開始。石橋竜史市議に聞く、広島市の現状と今後求められること

text by 澤山大輔 photo by Daisuke Sawayama

広がるスポーツ界からの支援

――私自身もサッカーメディアの末席を汚す人間ではありますが、安佐南区出身者としては今回のサッカー界の動きを非常に心強く思っています。東日本大震災の際も、Jクラブは試合開催が中止となったことで自身の経営が危ぶまれる中、チーム・選手会として義援金の寄付、募金活動を積極的に行いました。
 
 また、野球界ではもちろん広島カープさんが22日に行われたマツダスタジアムでの試合で黙祷を行い、半旗を掲げ、選手はユニフォームの左肩に喪章を付けてプレーしてくれています。選手会からも計2000万円の義援金が供出されるなど、スポーツ界を通じて今回の災害に対して支援への取り組みが広がっていること、誇るべきものだと考えます。

 さて、現時点でお伺いする話ではないかと思いますが、東日本大震災にせよ何にせよチャリティ活動は継続性を確保する必要があると思います。そうした中長期的な見通しに関してはどういったものをお持ちですか?

「今まではボランティアの方々にしても『人命救助』が最優先ですから、現地の混乱や二次災害を避けるため、皆様の能動的な行動に、ある種の規制がかけられている部分もありました。しかし今後は、まだまだ重機が入れないところがあり、何よりも人的支援が最も必要になってきます。もし可能であれば、お時間の許す方はぜひ現地にお越しいただき、復旧作業をお手伝いいただければと思います。

 実際に土のう袋に入れてみてわかりましたが、ニュースにも出ていますが花崗岩が風化してできた『まさ土』という地層、これがものすごく重い。水を含んで粘土質になり、土のうに入れるだけで非常に体力を消耗します」

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