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日本代表 10年前

ベネズエラ戦、“ゲームメーカー”柴崎を起用へ。攻撃にリズムとアクセントをもたらすか

text by 河治良幸 photo by Getty Images

「縦パスが入る事によって前の選手の攻撃性が活かされる」

 練習中の紅白戦では全体的に攻撃のスピードアップを意識したためか、柴崎も3トップに絡む様な高いポジション取りや縦志向の動き出しが目立っていた。

 しかし、柴崎は「抜け出す動きが必要な時もあれば、ビルドアップに参加する必要もありますし、別に自分の中でこれはこうだと決めているわけでもない」と語っており、臨機応変な形で組み立てと仕掛けを使い分けていくイメージを持っている様だ。

「(細貝、森重との組み合わせでは)3人の中で一番攻撃に関わる仕事が多いと思いますし、そこの部分は核になっていきたいですけど、萌さんも森重さんも色んなプレーができるので、3人で流れを見ながら、お互いにサポートしながらいい場面を作っていきたい」

「まだ決定的なパスを出す前の段階でビルドアップが大事だと思いますし、チャンスを生み出す前の縦パスが入る事によって前の選手の攻撃性が活かされる」と語る柴崎だが、鹿島ではボランチの位置でボールを捌くだけでなく、直接アシストやゴールを狙う場面も増えており、日本代表でもチームが機能してくるほど彼の攻撃ビジョンが発揮されるだろう。

 左のインサイドハーフに関してアギーレ監督は基本的に左利きの選手を配置したい意向は見られるが、「自分の体の中でそこのポジションで窮屈に感じることはない」という柴崎。

 攻撃のリズムを作りながら、長友佑都のオーバーラップなどをうまく引き出す、あるいはタイミング良くアタッキングサードに出ていくなど、バリエーションに富んだ攻撃を演出できれば、柴崎の存在価値がクローズアップされるはずだ。

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