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日本代表 10年前

ベネズエラ戦、“ゲームメーカー”柴崎を起用へ。攻撃にリズムとアクセントをもたらすか

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ビルドアップの質を高め、チャンスの起点にもなれる

ベネズエラ戦、“ゲームメーカー”柴崎を起用へ。攻撃にリズムとアクセントをもたらすか
ビルドアップの質を高め、チャンスの起点にもなれる柴崎の様な存在は重要【写真:Getty Images】

 同ポジションの田中も「岳が入ったらボランチみたいな動きをしてもいいし、そしたらハジ君(細貝)がもっと高い位置を取らないといけない」と認める。2日前の練習では左のインサイドハーフに柴崎が入ったが、試合展開によって右に柴崎が回り、田中が左に入る攻撃的な組み合わせも考えられる。

 同じ形で展開力のある扇原が左に入れば、右の柴崎は前目のポジションを取るシチュエーションが多くなり、トップ下に近い役割を担うことになるだろう。

 あるいは左に柴崎を配置したまま、右に森岡が入れば多彩なパスの選択肢を持った面白い攻撃が見られそうだが、いかに攻守のバランスを取るかは1つの課題になりそうだ。基本的には得点を取りに行くためのチョイスになるかもしれない。

 中盤の3枚に関しては、ベネズエラ戦の後も対戦相手との相性も考えながら、いくつもの組み合わせをテストしていく可能性が高い。ただ、その中でもビルドアップの質を高め、チャンスの起点にもなれる柴崎の様な存在は重要であり、そうした役割を明確なビジョンでこなせる選手は実際そう多くない。

 アギーレジャパンの2試合目となるベネズエラ戦はまだ手探りの部分もあるが、柴崎というゲームメーカーが中盤に入って、どんな効果が出てくるのかをチェックするだけでも、チームの方向性と可能性を探る意味で貴重な機会となる。

【了】

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