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Jリーグ 9年前

『キャプテン翼』は現実にあらず。“攻撃的サッカー”で4失点…日本に欠ける守備への理解。育成年代から改革を

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Asuka Kudo / Football Channel

育成年代で長身DFの発掘を

 ところで、なぜ日本人のCBは国際基準で比較して、あんなにも小さいのだろうか? バスケットボールやバレーボールの試合を見れば、背の高い日本人選手は非常に多い。なぜ、ティーンエイジャーの段階で彼らはサッカーに魅了されなかったのか…?

 平均22歳以上の日本プロサッカー界において、ディフェンスの改善により多くの力を注ぐことは必要不可欠だ。

 そして、その第一歩となるのはティーンエイジャーの時点で背の高い選手を発掘し、守備ツールの1つとして体を使うことを叩き込むことである。それはヨーロッパで、そして南米では当たり前に行われている。

 クラブ、コーチ、メディアとサポーターは、自らの哲学を大幅に修正しなければならないだろう。素晴らしい守備はスーパーゴールと同じくらい価値のあるものだと気付いて欲しい。

 もしも、サンフレッチェにパトリックを“中和”できるディフェンダーが1人でもいたならば、彼らはナビスコカップを掲げていたはずだ。

 サッカーには2つのフェイズがある。その1つはディフェンスだ。日本はそれを理解しなければならない。

 もし理解出来なかったとしても、Jリーグで“楽しい試合”を見ることは可能だ。しかし、国際大会でトロフィーを掲げるのは『キャプテン翼』の新シリーズに期待した方がいい。

【了】

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