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日本代表 10年前

「やっとちょっと踏み出せたかな」。1年以上追い求めてきた1点を奪った豊田。豪州戦でより大きな自信を

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分の強みをしっかり出してゴール前で戦えれば」

 アギーレ監督はベストメンバーで勝ちに行く姿勢を示していたため、彼はジョーカー的な起用になるかもしれないが、短時間でも自身の長所を遺憾なく発揮することが、代表定着、そして1月のアジア杯(オーストラリア)への挑戦権を獲得することにつながるはずだ。

「オーストラリアは体が強くて、パワフルなチームってイメージがあります。これまでも日本は本当にいつも苦しめられてきた。僕が出たら、そういうところで負けないように体を張ったりとか、自分の強みをしっかり出してゴール前で戦えればいいかなと思います。

 日本の国を背負って戦えれば相手は特には気にはしてないですけど、オーストラリアは強い相手だと思うので、出場機会があれば楽しみです」と本人も新たな意気込みを口にしていた。

 名古屋グランパス時代の後輩に当たる吉田麻也(サウサンプトン)も「今のチームがザッケローニさんの時と違うのは、リスクを背負わずに早めにクリアするってことを多く言われること。

 その時にやっぱりターゲットになる選手が頑張ってくれると、僕らの押し上げの部分も変わってくるし、チーム全体が楽になる。豊田君みたいなフィジカルに長けた選手がいるっていうのは、1つの武器になると思います」と豊田の存在価値を客観的に分析していた。

 彼ら守備陣を含め、チーム全員にとって必要な選手になるために、オーストラリアは絶対に越えなければいけない壁。そのハードルを明日は確実に超えてほしい。

【了】

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