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日本代表 9年前

複数システムも問題なし。アジアで勝つために、求められる遠藤のベテラン力

アジアカップは難しい大会だ。日本は前回王者で優勝候補とはいえ、簡単に勝たせてくれる相手などいない。また、新体制になって日が浅い状況で挑むという難しさもある。そこで重要になってくるのがベテランの存在だ。34歳、遠藤保仁は何を思うのか?

text by 元川悦子 photo by Getty Images

意欲は強いが平常心。いつも通りの遠藤

 ブラジルW杯での惨敗やハビエル・アギーレ監督就任など紆余曲折の続いた日本代表の2014年。2015年アジアカップ(オーストラリア)に向け、29日からスタートしている千葉県内での強化合宿3日目のトレーニングを終えた34歳大ベテラン・遠藤保仁(G大阪)が12月31日、口を開いた。

「クラブに関しては文句ない成績でした。代表ではW杯で残念な結果に終わりましたけど、それでもまた改めて新しい監督を迎えて、前向きにやっているので、非常に充実した1年かなと思いますけど」といつも通りのポジティブシンキングでこの1年間を締め括った。

 ブラジルW杯が代表ラストの大会になると見られた遠藤だったが、11月のホンジュラス(豊田)・オーストラリア(大阪)2連戦で復帰を果たし、中盤で巧みなゲームメークを見せるとともに、今も日本最高プレーヤーに君臨することを実証した。こうしたインパクト絶大のパフォーマンスで自身4度目となるアジアカップの大舞台を引き寄せたわけだが、本人の中では特別な意識はない。

「まあ、場所も人も違いますしね、一概に比べることは難しいですけど、どの大会も簡単に優勝できた大会はないですし、相手も自分たちのことをかなりマークしてくる。毎回、しっかりといい準備をして、いいメンタルで臨まないと優勝することは難しいかなとは思いますけどね。

 もちろん自分たちがうまくコントロールできない試合もあるけど、そういう状況でもうまく対応したい。結果が全てなので、予選からいいスタートを切って流れに乗れば、優勝のチャンスもあると思います。

 アジアではつねにトップに立っていないと、いうのが最低限の目標ですからね」と遠藤は過去3回のアジアカップを脳裏に描きつつ、アジアの頂点を狙っていく貪欲な姿勢を口にした。

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