日本代表の香川真司【写真:Getty Images】
日本代表の香川真司は11日、アジアカップ・パレスチナ戦を翌日に控えた練習後、報道陣の取材に応じた。
10日、フットバレーの際に着地で肘を強打した香川。「大丈夫です」とコンディションに影響がないことを明かした。
昨年はボルシア・ドルトムントへ復帰。すぐに得点するもその後は沈黙し、チームも降格圏をさまよった。先発から外れることも少なくなく、本人も満足していない。「これからという時に終わってしまった。2015年になって新たな気持ちで臨みたいし、そのためにいいスタートを切りたい」とアジアカップを心機一転のきっかけにしたいようだ。
香川が強調したのがシュートへの意識だ。引いた相手が多い中で、どうやってボックス内を崩すのか。「シュートを打たないとはじまらない。細かいプレーが得意な選手は多いけど、とことん(シュートを)意識する。遠目からでもトライしていくことが必要。シュートのイメージを持てれば」と語る。
前回大会は初戦で引き分け、決勝トーナメント初戦のカタール戦では終盤までリードされる苦しい展開だった。「アジアのバルセロナ」とパスワークは絶賛されたが、最後は貪欲なゴールへの姿勢が実を結んだ。
4年前を経験しているからこそ、香川は“きれいなサッカー”だけでは勝ち抜けないことを知っている。10日にはチーム内で話し合いを持ったことを明かした。キャプテンの長谷部を中心に意見を言い合ったという。
本人も「プレッシャーは付きものだけど、それに一人ひとりが打ち勝っていかないと成長しない。自覚を持ってやってきたいし、そういうメンタリティが今の自分に必要」と試合への心構えを語る。また、「自分にとって責任感を持つころが一番重要」とチームを牽引していく強い気持ちも語った。
「このチームを勝たせられるように、求められているものをピッチで表現したい。成長するにはそれが必要不可欠だし、それが自分の成長につながる」と締めくくった香川。シュートについて強く語っていたのも、勝利が第一という考えからだろう。
香川の言葉はもう若手選手のものではない。チームを勝利に導くべく、背番号10はエースとしての自覚を新たに、明日アジアカップ初戦を迎える。
【了】