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パリで掴んだひとつのアウェイゴール。モウリーニョは“CL優勝”の有言実行を果たせるか

チェルシーはチャンピオンズリーグ(CL)の決勝トーナメント1回戦でパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦し、1-1で引き分けた。

text by 山中忍 photo by Getty Images

昨季より優位に第1レグを終えたチェルシー

パリで掴んだひとつのアウェイゴール。モウリーニョは“CL優勝”の有言実行を果たせるか
チェルシーはイバノビッチがアウェイゴールを奪った【写真:Getty Images】

 昨季に続いて、CL決勝トーナメントでPSGと顔を合わせたチェルシー。前回8強対決での初戦には敵地で2点差の敗北(1-3)を喫していた。

 それでもイングランドでは、精神面で若干のチェルシー優位を予想する声さえあった。アウェイゴールと、勝ち方を知るジョゼ・モウリーニョ監督の存在が言わせたものだ。そのチェルシー指揮官は、きっちりと第2レグ(2-0)でアウェイゴールによる勝ち抜け(計3-3)を実現してみせた。となれば、2月17日にパリで引き分けた(1-1)今回の16強対決では、チェルシー優位の見方が圧倒的でも当然だ。

 内容的にはPSG優勢の第1レグだった。ティボー・クルトワのセーブがなければ、ズラタン・イブラヒモビッチとエディンソン・カバーニに計4点を追加されているところだった。36分にブラニスラフ・イバノビッチのヘディングで奪ったリードを失った54分の相手ゴールは、ジョン・テリーとガリー・ケイヒルの両CBがカバーニにフリーでヘディングを打たせるという、チェルシーらしからぬ失点でもあった。

 とはいえ、アウェイゴールを奪っての引き分けはモウリーニョの狙い通りだろう。システムは4-3-3。運動量が豊富なラミレスを中盤に加えた堅守型な策だ。無理をする必要のない敵地での初戦であった上、当日のチーム事情に即した選択でもある。対戦前の報道では、直前のリーグ戦で怪我人が相次いだPSGの不運が取沙汰されたが、チェルシーも攻撃の要人数名がコンディション不良だったのだ。

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