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清武にW酒井、原口、細貝も…。クラブの、自らの未来を切り開くか。1部残留をかけた戦いの行方は?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

昨季降格の経験を活かしたい清武

 しかし「146」日に渡って勝利がなく、【16位】という状況を考えれば、ボルフスブルク戦、ブレーメン戦と2戦連続で先発している酒井、清武は重要な役割を担っていると言えるだろう。細貝萌と酒井高徳は、ここ5試合で出場機会がなく、残りの2試合でも出場の可能性は低い。

 特に清武は昨季ニュルンベルクで降格を経験しているだけに、このハノーファーの状況では、より一層の期待が掛かるところだ。3月15日のボルシアMG戦の後では、去年のニュルンベルクでの経験から活かせることとして、清武は次のように述べていた。

「ズルズル行かないことと、みんなが危機感を持つのは当たり前ですけど、危機感を持ち過ぎてもプレーに影響が出るし、リラックスして楽しむというか。今降格圏に巻き込まれていますけど、あまりそこは気にせず、1試合1試合、集中して戦えればいいかなと思います」

 ボルシアMG戦からは早2ヶ月が過ぎようとしており、フロンチェック監督が「平静を保たなければならない」と言うように、今「リラックスして楽しむ」感覚を持つのは難しいかもしれない。

 それでも昨季は残留争いと降格を経験して、現在トップ下という得点に絡むポジションに入っていることを考えれば、ハノーファーの、引いては自身の未来に繋がる残りの2試合で重要な役目を果たすことが期待されるところである。

 ここから気持ちや勢いはもちろんのこと、運の流れも多分に絡んでくる。【16位】は2部3位との入れ替え戦に回り、【17位】、【18位】の2チームは必ず降格しなければならない。

 チームが降格となれば、多くの選手の流出は考えられ、日本人選手も例外ではない。様々な意味で、ブンデスリーガ14-15シーズンの残留争いは最後の最後まで目が離せなくなりそうだ。

【了】

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