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日本代表 9年前

苦悩の日々を送った1年間。新指揮官の下で再生を誓う長友「もう1回、日本を本気で強くしたい」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「外から見ていてすごく面白いなっていうのはありますね」

苦悩の日々を送った1年間。新指揮官の下で再生を誓う長友「もう1回、日本を本気で強くしたい」
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 ここまでピッチ上で結果を出せなかったシーズンは渡伊後初。だからこそ、長友は今回の帰国時に「今季はほとんど試合に出ていないのでオフはいらない」と強調。休養ゼロで合宿に合流したのである。

 ハリルホジッチ監督は「彼は経験もあるし、この2試合に向けて準備ができていると思う」と大きな期待を寄せていたが、長友も鬼軍曹タイプの新指揮官のアプローチを前向きに受け止めているという。

「正直、僕は監督の下で初めて練習した中で、まだ戦術もやってないですし、目指すサッカーはハッキリとは分からない。でも前の2試合をビデオで見て、いろんな戦術がいろんな形があると感じた。逆に前から取りに行く時もあれば、引いてバランスを取って相手のスペースを与えない守備をしてそこからショートカウンターを狙うとか、戦術が沢山あると思った。

 それを試合の中で変えていけるし、そのために練習から1人1人に厳しく要求する。外から見ていてすごく面白いなっていうのはありますね」と彼は語り、ボスニア・ヘルツェゴビナ人監督の下で再起を図る決意を改めて固めた様子だ。

 6月シリーズには内田篤人(シャルケ)が右ひざ負傷で招集されていないため、右サイドバックで使われる可能性もゼロではない。

「インテルでも右サイドバックをやってますし、この前の試合の最後5分10分は前でもやっている。両方やれると思ってます」と長友はどんな役割を課せられてもやり切れる自信を強く押し出した。

 太田宏介(FC東京)が目下絶好調なため、彼が左、長友が右という新たな組み合わせも確かに考えられる。長友の多彩な能力と頭抜けた走力が日本代表に新たな戦い方のバリエーションをもたらすはずだ。

【了】

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