「勝利することは重要ではなく、それが全てだ」
準決勝でのユベントスはマドリーを敗退に追い込むチームに値したが、この対戦でも運による細かな部分が勝敗を分けた。1つはトリノでハメス・ロドリゲスのヘディングがバーに当たったこと。この試合は1-1に終わったが、仮にそのコロンビア人が得点していれば、“エル・クラシコの決勝”になっていただろう。
準決勝でユベントスの勝利を決定付けたもうひとつの信じられない出来事は、最高の若手有望株であるにもかかわらずマドリーに捨てられてトリノへ放出されたモラタが自身を拒んだクラブから“報いられない”2つの重要なゴールを奪い、相手を奈落の底に突き落としたことだ。
もしアッレグリの幸運の星が輝き続け、全ての細部がユーベの追い風となれば、ビアンコネーリは優勝候補のバルセロナから金星を挙げ、完璧なシーズンを迎えられるかもしれない。
結論
ユベントスがリミニでプレーした日のことを覚えている人はいるだろうか? それは2006年の夏にセリエBの開幕戦のなかで起きた。
それらはユベントスのクラブとサポーターにとって非常に長い8年だった。2部で過ごした末に昇格を決めたシーズンのあと、イタリアを再び席巻するまではセリエAで灰色のシーズンを送っていた。
そして今、カルチョーポリ・スキャンダルによる降格とスクデット剥奪、トッププレーヤー流出を経て、このチームはチャンピオンズリーグ決勝へ戻ってきた。
ユベントスのユニフォームにはレジェンド選手やジャンピエロ・ボニペルティ会長による「勝利することは重要ではなく、それが全てだ」という言葉が刻まれている。
上記の言葉を聞けば、2006年の唯一の生存者であるブッフォンと他のチームメートは優勝するチャンスが大いにある。
今回のユベントスにとって重要なのは、ただ最高の試合をし、結果はどうであれ、世界に彼らが戻ってきたと示すことである。
【了】