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Jリーグ 8年前

浦和は昨年の失敗から何を学んだのか。ACLで手にした大きな1勝。1年越しで果たすサポーターとの約束

text by 今関飛駒 photo by Getty Images , Dan Orlowitz

昨年からの成長を語る守護神・西川

西川
昨年との違いを語った西川周作【写真:Getty Images】

「今日はホントに無駄なミスというか危険な取られ方、相手のやろうとしていることをやられなかったのは前半から見られましたし、ゆっくりするところ、縦にいくところがしっかりできました。課題であった75分以降のところで運動量が落ちた時にボールを持たれる時間はありましたけど、そういう時間が来たらしっかりとブロックを作って、引くだけではなくサイドのプレスをしっかりとかけて高い位置でボールを取れたことが昨年と違うと思います」

 浦和の守護神、西川周作は語った。昨年はホームで1勝も出来ずに敗退した経験から、チームは学び、そして実践に移そうとしている。

「課題であった75分以降のところ」というのは、ACLに限った話ではない。リードしながらも終盤に失点して勝ち点を取りこぼし、過去に何度もあと一歩のところでタイトルを逃している。

 そして、私は昨年のACLでひとりの選手と交わした会話を、この試合を見て思い出した。当時は水原三星でプレーしていたチョン・テセ(現・清水)は、浦和戦の後に「日本は球際に強くいかないし、スライディングタックルのレベルも低い。DFが一発でカットできるところも寄せて距離をキープしようとする。韓国勢は球際で強くいけば日本が何もできないことを理解している。彼らは日本との戦いを熟知している」と語った。

 事実、水原戦では球際で競り負けてボールを奪われ、リズムを崩してしまうシーンが多かった。アレックスも、「日本のクラブはオーストラリアのクラブほどフィジカルが強くないし、慣れていない」と語っている。

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