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Jリーグ 8年前

中村憲剛が見る川崎Fの新たな境地。厚みの増した選手層。悲願のタイトル獲得へ

text by 藤江直人

“新背番号10”大島僚太への期待

今シーズンから川崎Fの背番号10を背負う大島僚太
今シーズンから川崎Fの背番号10を背負う大島僚太【写真:Getty Images】

 指揮官のさい配に込められた厚い信頼感を受け止めながら、中村は長くダブルボランチを組み、今シーズンから背番号10を与えられたU‐23日本代表の大島へエールを送ることも忘れない。

「僚太を代えたのはオレも意外だったけど、今回に関してはちょっと誤算だったのかなと。後ろでもうちょっとビルドアップして、オレと(大久保)嘉人のところにボールが入る算段だったと思うけど、相手のプレッシャーを受けてまったく入ってこなかったので。

 僚太の課題は、相方が誰であろうが、そういう状況をコントロールしなきゃいけないところ。たとえばオレみたいに思い切り下がって時間を作るとか、試合の流れに大きな影響を与えるかどうかはわからないけど、あえてひと呼吸入れるとか。

 僚太はよくも悪くも自分の流れのなかでプレーするので、いいときははまるけど、悪いときは引っかかってしまう。そういうことを考えるきっかけになればいいし、悔しい思いしたことで僚太にも火がつくだろうしね」

 大島とダブルボランチを組んだ新外国人のエドゥアルド・ネットは、サガン戦が初先発だった。後半38分からはJ1デビュー戦となったU‐23日本代表の原川力が入り、大久保の決勝点の起点となった。

 2列目に目を移せば、開幕戦から先発に名前を連ねてきた森谷賢太郎と、柏レイソルから加入した狩野健太がサガン戦ではベンチスタート。今シーズン初出場となる登里亨平が後半27分までプレーした。

 最終ラインに至っては、ともに新戦力であるエドゥアルド(前柏レイソル)とU‐23日本代表の奈良竜樹(前FC東京)がセンターバックを結成。ハリルジャパン経験者の谷口彰悟は、けが人が出た関係で手薄になった左サイドバックに回っている。

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