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EURO2016 8年前

フランス、カンテ復帰で4-3-3採用か。世界王者・ドイツとのリターンマッチへ

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

臨機応変な4-3-3と4-2-3-1の併用

 ここまでの4試合では前半戦0点だったのだから、なんとも見事な急展開だ。さらには後半にも1点を追加してこの試合は大挙5得点。パイエの浮き球パスからジルーが決めるという、開幕戦と同じパターンだった。

 アイスランドも、前戦のイングランド戦のときとはやや様子が違っていた。フォワードのバーバソンは試合の前に「フランス戦はイングランド戦よりも難しい試合になる。フランスのほうがボールを持ったときのテンポが速く、ペースチェンジも素早いからディフェンスが難しい」と警戒していた。

 実際、フランスが速いテンポと少ないタッチ数でボールをリズミカルにまわすと、アイスランドはパスの流れを追って走らされる格好になり、自分たちのゲームを出すところではなかった。(それでも後半に2点を奪ったのは立派だった。フランスを筆頭に、ドイツ、イタリア、スペイン等、強豪国がノーゴールの試合を経験している中、彼らは全試合で得点を挙げている。このようなハイレベルのトーナメントで、それは並大抵のことではない)

 この大会で、デシャン監督は頻繁にシステム変更している。現メンバーでの最強フォーメーションを見つけられていないともいえるが、相手の出方や状況に臨機応変に対応しているともいえる。

 開幕戦のルーマニア戦は、鉄板の4-3-3だったが、次のアルバニア戦は、初戦で不調だったポグバとグリーズマンを外してサイドアタッカーのマルシャルとコマンを起用したため、前半はカンテとマテュイディが2ボランチの4-2-3-1で戦った。そして後半、ポグバを投入したことで、いつものカンテ、マテュイディ、ポグバが逆三角形になる4-3-3に戻した。

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