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香川真司 8年前

ゲッツェ加入で香川の立場は危うくなったか? 連携を失ったドルトムント、繋ぎ合わない“2つのグループ”

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「“2つのグループ”を繋ぎ合わせるのは簡単ではない」

トゥヘル
「繋ぎ合わせるのは簡単ではない」と語ったトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 中国ツアーから戻ってスイスでの2次合宿の真っ只中ということもあるだろう。ハードに練習を重ねる中でのテストマッチである。コンディションの状態を考えれば、思うように連携が噛み合わないのも仕方がない。

 トップ下の香川についても同様だ。バイタルエリアを固く閉ざしたサンダーランドのDF陣に苦しむ。香川はCBとボランチの間で受けようとするが、ボールが入ってこない。タイトな守備を前にして出し手は二の足を踏んでしまう。28分、ソクラティスが香川へ強引にパスを入れたが、連動した攻撃には繋がらなかった。強いボールを胸でトラップした香川は右サイドのデンベレにパスを出す。しかし、デンベレからのリターンは香川に合わない。

 25分にペナルティエリアの右の角あたりでローデから香川がボールを受けると、連動が生まれることもあった。しかし、チーム全体で効果的な連携は見られず、トップ下の香川も沈黙を保ったまま前半は終わった。

 監督トーマス・トゥヘルは「それを繋ぎ合わせるのは簡単ではない」と語っている。トゥヘルの言う「それ」とは、“2つのグループ”のことを指す。つまり、プレシーズンの頭からチームに合流したグループと、EUROの影響などで合流が遅れたそれ以外のグループのことだ。

 そして、ただグループが分かれているだけでなくそれぞれに新加入選手が混じっている。デンベレやローデ、メリーノはオーストリアでの1次合宿にも参加したが、バルトラ、モルは中国ツアーから、そしてゲレイロ、ゲッツェ、シュールレは、ここアルタッハが“デビュー”戦となった。

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