リオ五輪敗退も存在感示した大島僚太と植田直通。ハリルの期待。A代表定着はあるか

2016年08月18日(Thu)11時20分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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チームは優勝も、悔しさ味わった五輪予選

今シーズンの大島は川崎Fでもチームをけん引する活躍を見せている
今シーズンの大島は川崎Fでもチームをけん引する活躍を見せている【写真:Getty Images】

 控えめで穏やかな性格も幸いし、フロンターレのチームメイトに一抹の物足りなさを覚えさせていた大島を一念発起させたのは、リオデジャネイロ切符をかけた最終予選を兼ねた今年1月のAFC・U-23アジア選手権となる。

 手倉森ジャパンが発足した2014年1月から遠藤とダブルボランチを形成し、チームをけん引してきた大島は、決勝までの6試合を戦ったカタールの地で不完全燃焼の思いを募らせていた。

 途中から防戦一方となったU-23北朝鮮代表とのグループリーグ初戦は、存在感を発揮できないまま後半途中でベンチに下げられている。U-23サウジアラビア代表とのグループリーグ最終戦では先発し、ゴールも決めているが、決勝トーナメントになると先発から外れてしまう。

 U-23イラン代表との準々決勝は延長戦で3点を奪い、勝負が決してからの途中出場に甘んじた。終了間際の劇的なゴールでU-23イラク代表を下し、6大会連続のオリンピック出場を決めた準決勝では、リザーブのまま試合終了を告げるホイッスルを聞いた。

 迎えたU-23韓国代表との決勝戦では、浅野との交代で大島がベンチへ下がった直後から日本が反撃を開始。一気に3ゴールを奪う大逆転劇で、23歳以下のアジア王者の肩書をもぎ取っている。

 手倉森ジャパンが刻んだ結果は嬉しいが、個人としては到底満足できない。胸中に抱いた忸怩たる思いと危機感がメンタルをたくましく変貌させ、課題だった守備面で急成長を促す糧となり、非凡なセンスをもっていた攻撃面にも相乗効果を及ぼす。

 たとえば、ゴールまで約25メートルの距離から豪快なミドルシュートを決めて、ホームの等々力陸上競技場に駆けつけたサポーターを熱狂させた7月13日のアルビレックス新潟戦後。右足首の負傷でスタンド観戦を強いられていたフロンターレのキャプテン、MF中村憲剛は思わず言葉を弾ませている。

「点を取ったらアイツはいいよ。点に絡めるようになったら、アイツはすごいことになっていく。アイツはあまり欲がないというか、表に出さないタイプだから」

 そして、潜在能力のすべてが解き放たれたわけでないという期待を込めて、大久保もあえて厳しいエールを大島へ送る。

「まだ殻がむけたわけじゃないからね。まだまだ“そこそこ”の選手だから。それでも、やらなきゃいけないと自分で思っているところがいいよね」

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