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本田、初勝利も気の緩みなし。次戦は個性生かし「成熟したチームに」

text by 編集部 photo by Dan Orlowitz

本田圭佑
本田圭佑【写真:ダン・オロウィッツ】

【日本 2-0 タイ 2018年ロシアW杯アジア最終予選】

 日本代表は6日、アウェイでロシアW杯アジア最終予選のタイ戦に臨み、2-0で勝利を収めた。

 自らのゴールこそなかったが、右サイドから攻撃に絡んだ本田圭佑は「僕らは前回の試合を落としているので、この試合には勝たなければいけなかった。僕はハッピーですね。この試合の勝利が非常に大きい」と最終予選初勝利への安堵感を語った。

 一方で「初戦に負けたので危機感しかない立ち上がりで、何とか1勝をと。たった1勝で危機感が取れるとも思えないですから、勝ち続けないといけないってイメージですよ。後があるとは思っていない」と、すぐに来月の試合へ向けて切り替えている。気の緩みは一切ない。

「守備陣は危なげなく、1本以外は本当に完璧だと思っている。実際結果として失点していないので、守備陣をしっかり評価したい」とタイにほとんどチャンスを与えなかったディフェンス面には手応えを感じている。しかし、チャンスを逃し続けた攻撃陣には「反省することが多い」と厳しい言葉を投げかけた。

「出ている選手はそれぞれ何かしらいいところがあって出ているので、そのいい部分を生かしたいというのはある。僕のポジションで(小林)悠が出ても、悠の良さと僕の良さは違うし、もう少し成熟したチームにならないといけない。それがまだまだ足りないのはすごく感じる」

 来月はホームでイラクと戦い、その後にはアウェイでアジアの強豪オーストラリアとの大一番が待っている。1つでも負ければW杯出場が難しくなってしまうだけに、UAE戦とタイ戦で出た課題の解決が急務だ。

 本田は「これより厳しい試合が続く。相手のレベルも上がりますし、そういった相手にしっかり守備では危なげなく、(攻撃では)今日(タイ戦)に近いくらいのチャンスを作るのは大事になってくる。そのイメージは監督を含めて持っているし、スペースができればできるほどチャンスが作れるサッカーをしてると思っているので、それは来月試したい」と、さらなるチームの変化を示唆した。

 後がない状態に追い込まれた日本代表はイラク戦とオーストラリア戦でどんなサッカーを見せてくれるだろうか。本田の言う「イメージ」をピッチ上で表現できれば6大会連続のW杯出場がグッと近づくはずだ。

(取材:元川悦子【バンコク】)

【了】

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