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代表 8年前

フランス、オランダ下しグループ首位に。ガメイロとグリーズマン、アトレティココンビの躍動

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

新戦力の台頭で広がるオプション

 彼ら2人を配した今回の布陣は、マテュイディとポグバの2ボランチに、両サイドにはシソコとパイエ、ユーティリティー役のグリーズマンが1.5列目、ガメイロがトップという形だった。

 ブルガリア戦では、デシャン監督は試合終了間際の83分に、リヨンのプレーメイカー、フェキルをグリーズマンに替えて投入した。この試合ではインパクトを残すには時間が短すぎたが、今後はガメイローグリーズマンと共存させての4-3-3など、オプションも広がりそうだ。

 このほか、今回の2試合で見られた特徴は、『技巧派』と『フィジカル派』のバランスだ。たとえば両サイドで言えば左のパイエは技巧派、右のシソコはフィジカル派。コシエルニーやマテュイディが後方から展開するとき、どちらに振り分けるかで違う攻撃オプションが生まれ、相手ディフェンスも別の守り方が要求される。

 ブルガリア戦では、パイエが左サイドからのロングクロスをそのままゴールに収めるという真骨頂のゴールを決めたほか、オランダ戦でも、コシエルニーからのパスをポグバにつないで貴重な決勝点を引き出した。一方のシソコは、アメフト選手なみの体格で、マッチアップする相手を吹き飛ばす勢いでゴリゴリ突破できる。

 守備ラインではEUROは負傷で無念の欠場となったセンターバックのヴァランが戻り、コシエルニーとのCBコンビが復活。オランダ戦では後半、デパイにシュートを打たれたシーンなどやや危うい場面もあったが、視野が抜群で、危険を未然に察知してラストパスをカットできるヴァランと、キラータックルでボールを奪い、的確に前に配球できるコシエルニーのコンビはやはり安定感がある。

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