“仮想サウジ”オマーン代表とはどんなチームか?
オマーン戦は4日後のサウジアラビア戦に向けて重要なテストになる。ハリルホジッチ監督は「オマーンは少しサウジアラビアに似ているということで選んだ」と語っており、新戦力のチェックやコンディショニングに加え、“仮想サウジアラビア”であるオマーンを相手に戦術的なテストも行うはずだ。
実際にオマーンを指揮するスペイン人のロペス・カロ監督は2013年1月から14年12月までサウジアラビアを率いているが「サッカーのインテンシティー、サッカーに対する考えは似た様なものを持っている」という。ただチームの完成度や個人の質に関してはサウジアラビアの方が上という評価だ。
敗退した二次予選の終盤にフランス人のポール・ル・グエンからオマーン代表を引き継いだカロは若手を中心としたチーム作りに取り組んでいる。今回も来日メンバーにはアジア最高のGKとも評価されるアル・ハブシなどは含まれず、23人のうち17人が90年以降の生まれという構成。10代の選手も2人含まれている。特にボランチを担う18歳のMFアル・ヤハヤエイは非常に期待されるホープだ。
カロ監督はオーソドックスな3ラインの守備とサイドアタックというオーソドックスな欧州のスタイルをオマーンに導入している。オランダ人のファン・マルバイク監督率いる現在のサウジアラビアが[4-2-3-1]をベースとするのに対し、オマーンは中盤をよりフラットにする[4-4-1-1]を用いる違いはあるが、大きな意味での戦術は似通っている。