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日本代表 7年前

清武が挑む“香川超え”。ハリルJ新司令塔は“動き回って”サウジを撹乱させる

いよいよ今日の夜(15日)、キックオフとなるW杯最終予選・サウジアラビア戦。負けられない重要な一戦となるが、果たして誰がスタメンとなるのか。特に攻撃陣は予想がつかない状況になっているが、代表を追う記者はトップ下に清武弘嗣を起用すべきと説く。高い能力を持ちながらポジションを掴みきれていない清武。この試合は最大のチャンスである。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Shinya Tanaka , Getty Images

主将・長谷部も把握せず。誰が出場しても不思議でない状況

長谷部誠
長谷部誠【写真:Getty Images】

「明日は我々にとって本当に重要な試合。最終突破につながる試合になる」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日会見で語った通り、15日の2018年ロシアW杯アジア最終予選第5戦・サウジアラビア戦(埼玉)は日本代表の命運を大きく左右する大一番に他ならない。

 9月のUAE(埼玉)・タイ(バンコク)2連戦、10月のイラク(埼玉)・オーストラリア(メルボルン)2連戦は帰国直後の欧州組の調整期間が短く、有利なはずのホームゲームで立て続けに苦しんだが、今回は6日~9日間の活動期間を確保。

 11日のオマーン戦(鹿島)ではさまざまなテストもできた。それだけに、今回ばかりは指揮官も言い訳は許されない。勝ち点3、できることなら2得点差勝利を手にして、サウジを逆転して2位以内に浮上を果たすことがノルマと言っていい。

 この決戦に一体、誰が先発で出るのか。それは目下、最大の関心事だ。「昨日と今日の練習では、ホントに誰が出るか、僕らも今の段階では分かんない感じ。監督も緊張感を持たせているのかなというのはやっていて感じる部分」とキャプテン・長谷部誠(フランクフルト)も言うように、非公開時の実戦形式では頻繁にメンバーが入れ替わっている模様だ。

 GK西川周作(浦和)、酒井宏樹(マルセイユ)、吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)のDF3枚、長谷部と山口蛍(C大阪)の両ボランチ、原口元気(ヘルタ)の左FWはほぼ確定と見られるが、左サイドバック、右FW、トップ下、1トップはまだ流動的と言わざるを得ない。

 左サイドバックは風邪から回復した長友佑都(インテル)か酒井高徳(HSV)のいずれかだが、最終予選突入後の原口とのタテ関係を考えると酒井高徳に分がありそうだ。右FWは本田圭佑(ミラン)か浅野拓磨(シュツットガルト)が競っている。

 久保裕也(ヤングボーイズ)という案もあるが、試合の重要度、前線でタメを作る力、ここ一番での勝負強さ、精神面を考えると本田は外しづらい。1トップも岡崎慎司(レスター)か大迫勇也(ケルン)のチョイスだが、選手たちの話を総合すると大迫が抜擢されそうだ。

 そうなると、トップ下はやはり清武弘嗣(セビージャ)しかいない。

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