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Jリーグ 7年前

鹿島の永木、28歳で見せる心技体の成長。新天地での苦闘乗り越え、体現された永木らしさ

text by 藤江直人 photo by Getty Images

チームに居場所を見つけた軌跡とゲームキャプテンを巻く軌跡

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小笠原交代後にはキャプテンマークを巻いた永木【写真:Getty Images】

 セカンドステージの戦いでも、小笠原が途中でベンチへ下がったときなどは、何度か左腕にキャプテンマークを巻くことがあった。昨シーズンまで所属した湘南ベルマーレでは見慣れた姿だが、Jリーグで最多のタイトル数を誇る常勝軍団で大役を任される意味を、永木はこんな言葉で表現したことがある。

「加入して1年目で任されることにプレッシャーといったものもありましたけど、託されているのならば、そういう期待にも応えなきゃいけないという気持ちでプレーしてきました」

 ゲームキャプテンを務めるようになるまでの軌跡は、永木がアントラーズのなかに居場所を築くようになるまでの軌跡と一致する。2年越しのオファーに応える形で加入した今シーズン。ファーストステージは苦闘の連続だった。

 出場試合数こそ「14」を数えたが、そのうち先発はわずか2回、プレー時間は374分にとどまった。一転してセカンドステージでは出場試合数こそ「15」とほぼ同じだが、先発は11回、プレー時間は1064分を数えるまでに欠かせない存在となった。

 特に最終節までは7試合連続で先発。そのうち6度でフル出場を果たし、川崎フロンターレと浦和レッズを相手に、年間勝ち点3位からの下克上を成就させたJリーグチャンピオンシップの計3試合、そしてオークランドシティ戦でのフル出場にもつなげている。

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