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【英国人の視点】鹿島が示した日本サッカーの本当の実力。見えた“世界との差”、改めるべき不必要な過小評価

2016年12月28日(水)11時00分配信

text by ショーン・キャロル photo Getty Images
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日本と世界に“巨大な差”は存在しない

 海外のチームを持ち上げることを好む日本の風潮と比較して、クラブ・アメリカのリカルド・ラ・ボルペ監督の姿勢は見事に対象的なものだった。

 メキシコのチームであるクラブ・アメリカは、マドリーと対戦した準決勝で自信と冷静さを失うことなくプレー。サッカー界で最も有名なチームのひとつが相手でも何も恐れることはないという姿勢は、鹿島にとって完璧なお手本となってくれた。

「選手たちにはいつも、相手のユニフォームや、相手がどの国のチームであるかは考えるなと言っている。関係のないことだからだ。考えなければならないのは相手チームのプレースタイルであり、ユニフォームの柄や個々の選手たちではない」とラ・ボルペ監督は話していた。

 決勝での鹿島もそれと同じことを実行した。依然として力の差は存在しているとはいえ、その差は一般に想像されているほど巨大なものではないことを示してみせた。

「決勝まで進めたのは意味があること。日本のサッカーが急激に世界に近づいていることが証明できたのではないか」と石井監督は試合後に話していた。

 一方で鹿島の指揮官は、各チームの歴史に開きがあることにも繰り返し言及していた。「他の出場チームにはJリーグ以上に長い歴史がある。100年間の歴史を持つクラブもある」と話している。

 それは言い訳にすべきことではない。歴史という面で欧州や南米が勝るのは永遠に変わらないことだ。Jリーグのチームが100年間の歴史を積み重ねた頃には、海外のライバルたちは誕生から200年に迫りつつあるだろう。

 日本のサッカーにはまだ成長の余地があるが、広く考えられているほど世界に劣ってはいない。鹿島がクラブW杯で見せた勇敢かつ規律ある戦いぶりは、改めてその事実を示す一例となった。

(取材・文:ショーン・キャロル)

【了】

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