「天才」家長昭博が川崎Fを選んだ理由。30歳での決断。「模索中」のサッカー人生

2017年01月27日(Fri)12時13分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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開幕戦の相手は古巣・大宮

 ピッチ上のすべての選手が、絶え間なくボールに関与していくことで、常に数的優位の状況を作り出す。そのうえで「ボールを止めて、蹴る」というサッカーの基本をひたすら反復していく。コーチから昇格した鬼木達新監督のもとでも継続されるスタイルは、家長の目をまるでサッカー少年のそれのように輝かせている。

「いまは本当にすべてが新しいことばかりなので。よくわからないときは(森谷)賢太郎や(谷口)彰悟あたりに聞いていますし、ポジションが近い憲剛さんや(大島)僚太のプレーを見ながら、ああいうときにはこうすればいいんだ、というのも学んでいるし、盗んでもいる。もともとゴールを求められてきたタイプではないので、具体的な数字の目標はないんですけど、鬼木さんからは『もっと貪欲にプレーしないといけないぞ』とは言われています」

 ポジションはまだ決まっていない。長く務めてきたトップ下を含めて、42歳の青年指揮官も「前線であることは間違いないんですけど」と言及するにとどめている。3年連続得点王を獲得した大久保嘉人(現FC東京)が抜けたなかで、家長をはじめとする新戦力と既存の選手たちの理想的な組み合わせが、競争を大前提としたなかで日々構築されている状況だ。

「アルディージャを含めて、どこのチームにいってもレギュラー争いというものはありました。いつでも、どこでもそれに勝って、試合で活躍できるように。パスをしながら、ドリブルをしながら、周囲とのコンビネーションを使いながら、フロンターレの攻撃的なスタイルに絡んでいけたら、と思っています」

 家長もゼロからのスタートに、むしろ心を躍らせている。天才と呼ばれ続けたレフティーが、中村を中心とする超攻撃的なポゼッションスタイルのなかでどのような化学反応を引き起こすのか。くしくも古巣アルディージャのホーム、NACK5スタジアムに乗り込む2月25日のJ1開幕戦で、誰もが期待したくなる答えの一端が明らかになる。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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