鹿島、柴崎放出も抜かりなし。大型補強敢行も伝統は堅持。常勝軍団が歩む新黄金期への道程

2017年02月02日(Thu)11時47分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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柴崎が抜けることを前提としたチーム作り

 12個のタイトルを獲得した1996シーズンから2002シーズンまでの第1次、9個を上積みした2007シーズンから2012シーズンまの第2次に続く黄金時代の訪れを確信していた鈴木常務は、こんな言葉もつけ加えている。

「このチームでタイトルを取れれば、3連覇したときのように安定した力を発揮できるようになる」

 二冠を達成した結果だけを見れば圧巻となる昨シーズンだが、決して満足はしていない。ファーストステージの優勝から一転して、セカンドステージは11位に低迷。連覇を狙ったヤマザキナビスコカップでは、グループステージで1勝しかあげられずに姿を消している。

 何よりも総合力が反映される年間勝ち点を振り返ってみると、3連覇が途切れた2010シーズン以降は「60」が最高となっている。昨シーズンもセカンドステージの不振もあって「59」にとどまり、年間トップの浦和レッズの「74」、同2位の川崎フロンターレの「72」に大差をつけられた。

 ゆえに「下克上での優勝」がクローズアップされたわけだが、実際にピッチで戦った選手たちは7シーズンぶりのJ1制覇を喜びながら、現実もしっかりと見つめていた。柴崎と同じ2011シーズンに加入し、自他ともに認めるディフェンスリーダーに成長した昌子源は、フロンターレとの天皇杯決勝を制した直後にこんな言葉を残している。

「ウチはチャンピオンシップを取って、その勢いもあって天皇杯優勝まで来られましたけど、チャンピオンシップ制度がなかったら本当に難しいシーズンになっていた。実際、チャンピオンシップに入る前は4連敗でセカンドステージを終えているし、次のシーズンからはチャンピオンシップ制度そのものがなくなるので」

 いわば真価を問われる2017シーズンは、柴崎が移籍したことで、クラブ史上で初めて背番号「10」の選手を欠いて臨むことがほぼ確実となった。もっとも、鈴木常務は早い段階から、海外志向が強かった柴崎が抜けることを前提として、今シーズンに臨むチームの青写真を描いてきた。

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