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酒井高徳、HSV主将就任の舞台裏。1部残留へ、ブンデス最年少キャプテンが抱く強気の姿勢【海外組の真価~日本人選手の現在地】

text by 元川悦子 photo by Getty Images

酒井が語る言語の重要性。「日本人代表として覆させたい」

 さらに酒井は、日本人選手と言語の関係についても語気を強めて語る。

「周りへの声掛けは前からですけどね(笑)。人に何か言うのは悪いことじゃないし、それによって判断や考え方が変わることはサッカーにはいっぱいある。『こっちはこう思ってるよ』という意思を練習から伝えていかないと、試合でオートマティックには出てこない。だからこそ、喋ることがすごく大事だと思うんです。

 僕ら日本人はただでさえ『言葉ができない』って言われがち。その度に悔しく思うし、ネガティブな見方を変えるために喋らなきゃといけないと感じます。柴崎岳(テネリフェ)が現地で適応できてないってニュースを見ると、そんなはずがないと思う。環境は違うかもしれないけど、同じ人間なんだから。

 海外にいる他の選手たちもそうだけど、外国人選手より真面目に言葉の勉強をしてるのに、イザとなったら『言葉が喋れない』で片付けられる。僕は日本人代表として、そういう見方を覆させたいんです。半分ドイツの血が入っていて『違う括り』で見られてるのかもしれないけど、自分だって最初は全く喋れなかったんですからね。それが今は普通に(言葉が)出てきちゃう。これからもどんどん喋っていきたい」

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